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ブックマーク / daiviet.blog55.fc2.com (8)

  • ダオ・チーランのブログ・パシフィック センター入試の「出題ミス」

    センター世界史の「出題ミス」。 あれは「みんなが覚えている中国の王朝名(たとえば「後漢」)はだれが付けた名前か」みたいなアクティブラーニング課題に広げる方向で解決すべきだろう。 ※「歴史の公式」16番「教科書(歴史叙述)に用いられる用語には史料用語(当時のor当事者の用語)と後世の研究者の用語が混在するが、どちらか一方に統一することは不可能である。複数の観点が対立するような場合には、そこでも複数の呼び名がそれぞれ使われることがある。それらの場合にどの用語・呼称を選ぶかには、執筆者の歴史観が反映する(例:「大東亜戦争」「太平洋戦争」「アジア太平洋戦争」のどれを使うか)」に当てはまる例である。 ちなみに宋までの中国王朝は、始祖の即位前の封地などの「旧国名」(中国の場合はたいてい春秋戦国期の)を王朝名にしている。したがって、時代などの限定をしないと間違われるおそれがあると言い始めたら、唐や宋も限

  • ダオ・チーランのブログ・パシフィック 坂本龍馬を高校歴史教科書に載せる意味は?

    皆さんお久しぶりです。今週火曜に高校歴史用語の精選提案が朝日新聞に載ったため、水曜日には5件ほどテレビ局の取材を受けるという、わが生涯で空前絶後のできごとがあり、昨日の夕方はちょっと疲れてダウン寸前になりました。 この提案や、歴史用語精選の方針・基準に関するアンケートは高大連携歴史教育研究会のHPに出ていますので、まだの方はぜひご覧ください。http://www.kodairen.u-ryukyu.ac.jp/new/new_91.html それ以来FBとツイッターに、うまく言えなかったこと、理解されていないことなどを細切れで書いてきましたが、長く書けるブログの性質を活かして、ここである種のまとめをしておきたいと思います。 まず前提: 1)激動の現代世界・現代社会の中で、歴史を学び歴史的に考える必要性は高まっていると、われわれは信じる。 2)ところが現状の高校歴史教育(「受験用」の世界史B

    shigak19
    shigak19 2017/11/20
    いっそ一度無茶苦茶範囲を拡大したら各方面嫌気がさして自ずからある範囲に収束しかえって良いのかもしれない
  • ダオ・チーランのブログ・パシフィック ベトナムの原発建設中止へ

    Author:ダオ・チーラン ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。 業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。 趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。 このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。 最新記事 ハノイ生活5か月 (11/15) ベトナム戦争についてのシンポの報告者募集 (11/22) タンロン遺跡に関するシンポジウムのご案内 (11/22) ベトナムの履き物生産 (11/22) 日タイクラブ主催「クリット総領事と話そう!」オンライン・セミナーのご案内 (11/22) 比較家族史学会シンポ「東アジアはどこまで儒教社会か」開催迫る (06/08) 高大研の教材共有サイト (06/08) 東南アジア考古学会例会のご案

    shigak19
    shigak19 2017/01/05
    この話題は見落としていた
  • ダオ・チーランのブログ・パシフィック 謹賀新年

    遅ればせながら皆様明けましておめでとうございます。 今年一年の、皆様のご健康・ご多幸を心からお祈り申し上げます。 旧正月が来ると丁酉の年が始まります。 過去の丁酉の年を振り返ってみると、どんなことがあったでしょうかね。 1957年、1897年、1837年、1777年、1717年、1657年、1597年、1537年、1477年、1417年、1357年、1297年、1237年、1177年、1117年、1057年、997年、937年。。。 私にとって一番大事件が起こったのは1357年でしょう。この年、大越陳朝の明宗上皇が没して、そこから陳朝は、上皇制、同族婚、一族による重職の独占などの仕組みが崩れて、後戻りのできない坂を転げ落ちていきます(の憲慈皇太后が生きていて、上皇権を代行していた1369年まではなんとかもっていたのですが、そのあと内乱やチャンパーの侵攻、それに14世紀の気候変動などで大混

  • ダオ・チーランのブログ・パシフィック 用語の暗記と理論の暗記(再編集済み)

    土曜日の歴教研での『市民のための世界史』についての議論の中で、用語を減らすはわかるが代わりに概念・理論用語の暗記が増えることになるのではないか、という疑問が提起された。一部重なる問題として、これまでの論述式の入試の出題について、因果関係などの説明を用語の代わりに暗記させることになるだけだという批判を聞いたこともある。 1.われわれは用語・事項の暗記を全否定しているか。 そんなことはない。化学の勉強で元素の名前は暗記するものだろう。炭素をなぜ炭素と呼ぶか、酸素をなぜ酸素と呼ぶかまで「理解」する必要はなかろう。生物でも似たことがあるだろう。だが化学や生物で、化合物や生物の名前をものすごく大量に覚えていたら学力が高いというだろうか。現在の歴史教育は、化学反応の式とパターン、生命現象の構造とパターンなどを抜きにして、ひたすら化合物や生物の名前を覚えさせる、小川幸司先生のいう「素朴な分類学」に陥って

    shigak19
    shigak19 2015/10/24
    後半の理論と政治性の話は、政治の側が社会科解体以来歴史と社会科学とを分けようとしてきていることに照らすとやはり重要な点だと感じる
  • ダオ・チーランのブログ・パシフィック 日本の民主主義のためにお手本にすべきは?

    今までの日で民主主義とか人権とかを語る人は、日が先進国だという前提で考えるのが普通だった。だから改革のモデルも欧米に求められるのが普通だった。 しかし今の日当に先進国と定義できるだろうか。 昨日も書いたが報道の自由度、ジェンダーバイアス指数、教育予算、経済格差と一人親の子どもの貧困率。。。 いまわれわれがしなければならないのは、中進国の権威主義政権との闘いではないか? しかもその政権は、東アジア的・儒教的色彩をたっぷり帯び、悪い意味での「自己中国化」にひた走っている。 だったらわれわれも、中国の庶民や知識人に学ぶことがたくさんあるだろう。 ほかの発展途上国や中進国からも学ぶことがたくさんあるだろう。

    shigak19
    shigak19 2015/09/20
    悪い意味で「普通の国」と化しているというのは確かにあると思うので、他の「普通の国」の問題にも目を向けることは確かに重要
  • ダオ・チーランのブログ・パシフィック 安保法案に賛成はできない理由

    安保法案の採決目前とか。私ごときの影響力など無きに等しいし、これまでの繰り返しが大半だが、国民の責任として意見をまとめておきたい。 前提:私は「集団的自衛権」に懐疑的だが、全面否定ではない。 いきなり寄り道だが、安保法案反対派を十把一絡げに親中国呼ばわりするのはいい加減にやめてほしい。日のベトナム研究者で「親中派」を探すのは、憲法学者で安保法案が合憲だという人を見つけるのと同じくらい難しいだろう。 ぶっちゃけた言い方をすれば、現場を知りもせずに「中国の脅威」「尖閣を占領されたらどうする」などと繰り返すだけの「平和ボケ」した諸君より、われわれのほうが中国の怖さも大変さも強さもずっとよくわかっている。だから諸君のお気楽な言論にはくみしないのだよ。 忘れないうちに質問しておこう。来年の国会まで決定を延ばしたら、その間に尖閣が占領されるんですね? 筋に戻る。今回の論争の特徴は、一般論として集団

    shigak19
    shigak19 2015/09/17
    絶対平和主義じゃない辺り、本来「現実主義」的な国際関係論てこういう思考ですよねえ、「歴史学者はサヨク」という寝言をほざく偉大なる愛国者諸君は熟読すべし/参院大阪選挙区辺りで立候補してくれないかなあ
  • ダオ・チーランのブログ・パシフィック 人文学を守る方法

    国立大学の人文系や教育系を整理しろとか、G型とL型(や特殊分野の単科大学)などに国立大学を分けろ、など「単細胞な実学主義」にもとづく政策が--日の丸君が代義務づけなどと抱き合わせで--強行されようとしている。しかしそれに対する人文学の側からの反論は、19世紀的教養主義や高度成長時代の右肩上がりの発想を捨てきれない、旧態依然としたものであるケースも少なくないように見える。ちなみに私がそういう批判を繰り返してきた背景には、「世界を論ずる際に東南アジアをシステマティックに無視してきた」(欄で再三紹介しているミシガン大学のVictor Lieberman教授の言葉)歴史学界を含め、これまで学ぶに足る人文的教養の対象を東南アジア(やアフリカ)にほとんど見出してこなかった人文学への反発がある。 で、大阪という場所で、私のようにある種の古き良き教養には縁のない人間が考えると、以下のような発想や主張が必

    shigak19
    shigak19 2015/06/20
    「旧態依然」という批判は明快だけれども、日本史系に馴染のある人間からすると、教科書裁判などの歴史教育系の運動や地域史関連の諸活動の思想と行動は振り返るに値する経験ではなかろうかと感じてもいる
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