ダウン・ストリート駅は1907年に開業したが、32年には閉鎖された/Dan Kitwood/Getty Images (CNN) 多くの人や車が行き交う英首都ロンドンのピカデリー線の地下約22メートルの所に、静まり返った通路と真っ暗な部屋がある。ここは人目に触れることはめったになく、人が訪れることもほとんどないが、20世紀の歴史において重要な役割を果たした場所だった。 そして今、この廃駅となった地下鉄ダウン・ストリート駅に潜入し、懐中電灯の明かりを頼りに、地下壕(ごう)を探索できるチャンスが再び巡ってきた。この地下壕では、第2次世界大戦中に「Dデー」上陸作戦やダンケルクからの脱出作戦などの話し合いが行われた。 英国のウィンストン・チャーチル首相(当時)は、ドイツ軍による大規模な空襲、通称「ザ・ブリッツ」が最も激しかった1940年11月から12月にかけて、ここに秘密裏に避難し、40人のスタッ