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ブックマーク / salon.mainichi-kotoba.jp (8)

  • 【どこを直す?】緊急事態宣言延長

    淡路島の色が大阪府と同じ緊急事態宣言の対象となっています。 淡路島は兵庫県ですので、まん延防止等重点措置の色にしなければなりません。 ところで、赤とオレンジ色が隣り合っていますが、これはさまざまな色覚の人にも色の区別ができるのでしょうか。 スマートフォンで「色のシミュレータ」というアプリを起動し、現物の新聞にかざして確かめてみました。 左上の「C」が一般的な色覚。P、D、Tの色覚シミュレーションではかなり色が違って見えますが、いずれも区別は可能なようです。 今回は大丈夫でしたが、区別できないことに気づいて直してもらうことがまれにあります。「色のシミュレータ」は無料でダウンロードでき、簡単に多様な見え方を確認することができます。デザインに関わる方に限らず使用をお勧めします。

    【どこを直す?】緊急事態宣言延長
  • なぜ新聞は「想う」を使わないか

    読者から、次のような趣旨の異議申し立てがありました。 投稿欄で「想う」という字を、タイトルを含めてこの読者は使いたかったのですが、弊社のその欄の担当者にこう言われ、諦めたとのことです――「想う」は「おもう」と読ませられない、使うにはルビが必要になる、見出しにルビは付けられない、と。 後日、掲載された文章を見た投稿者の周りの誰もが「想う」がいいと言い、国語の先生にも「『思う』では気持ちが伝わらない。ルビの問題ではない」と言われたそうです。 「普通に使い、誰もが普通に読んでいる、きれいで、意味深い『想う』が使えない不思議が、納得いきません」とのことでした。 これに対する用語担当者の回答を、一部文言を加えて掲載します。 「想い」「思い」についてのご意見ありがとうございます。言葉を大切に思われるお気持ちが痛いほど伝わり、貴重なご意見として承りました。 これまでのやりとりと多少は重複するかとは存じま

    なぜ新聞は「想う」を使わないか
  • 両国の「横網」は「よこづな」ではない

    東京・両国にある江戸東京博物館の所在地は、東京都墨田区横網(よこあみ)。隣には大相撲で有名な国技館があり、この一帯の地名である「横網」を横綱(よこづな)と思い込んでしまったであろうケースは、やはり多くあります。 横網は、JR両国駅の北側、隅田川に面した地域です。 間違いやすい場所は他にもありますが、両国の「横網」は中でも横綱級の一つと言えます。相撲と縁が深い地域だけに、多くの人が、あえて「よこあみ」だと教えられない限り「よこづな」だと思ってしまうのではないでしょうか。

    両国の「横網」は「よこづな」ではない
  • 「パーカー」と呼ぶ人が8割。「フーディー」載せる辞書も

    「ヤッケ」などは最近あまり聞かない言葉ですが、日国語大辞典2版の説明は「フードのついた防風・防水・防寒用上着。登山・スキー・釣りなどに用いる。アノラック」。 上に挙げたものに限らず、現時点では多くの辞書が、パーカについて「ヤッケやアノラックのようなもの」に重点を置いた説明となっています。これは英語の「parka」の使われ方を踏襲したものと考えられますが、そのためか、日で「パーカ(ー)」と呼ばれることが多い、今回呼び方を伺った服にはあまり当てはまらないような感じを受けます。 日語の「パーカ(ー)」の使われ方 そもそも「パーカ(ー)」という言葉はいつごろから日語に入り、どのように使われてきたのでしょうか。 日国語大辞典には1978年の小説にある「アークティック・ダウンパーカ」という用例が載っていますが、広辞苑が「パーカ」を採録したのは91年の4版から。毎日新聞の過去記事でも初出は91

    「パーカー」と呼ぶ人が8割。「フーディー」載せる辞書も
    t-w-o
    t-w-o 2020/11/22
  • 客の通り道は「動線」?「導線」?

    回答時の解説では、三省堂国語辞典7版が「導線」について「〔デパートで〕客を自然にめぐらせる経路」という説明を載せていることを紹介しましたが、「謎だらけの日語」(日経済新聞出版社)に詳しい考察がありました。 同書は日百貨店協会の「導線を使うのが共通認識。客を目的の商品に向かって導くための線だから」という説明を踏まえ、「導線は客を『導く』ことに重点を置いていることが端的に表せることに加え、動線と発音も一緒だったため、来の意味とは異なる使われ方であるという意識がないまま業界内で一般化したとしても不思議はありません」といいます。 さらに、1980年代に普及したワープロで変換候補を選ぶ際「来『動線』とあるべきところに『導線』が取って代わる動きが百貨店業界以外にも広がっていった」という物流業界の担当者の推測を、説得力あるものとして紹介しています。

    客の通り道は「動線」?「導線」?
  • なぜ「にも関わらず」は「にもかかわらず」と書くべきなのか

    多くの辞書が「にも拘(わ)らず」として立項 そもそも、意外かもしれませんが「関」という字に「かかわる」という読み方が認められたのは割と最近なのです。あくまでも常用漢字表での話ですが、2010年まで「関」には音読み「カン」と訓読み「せき」という音訓しか掲げられていませんでした。だから、常用漢字表を表記のよりどころとする新聞では「かかわる」と平仮名表記にしていました。校閲では毎日のように「関わる」に赤字直しを入れていました。 それが2010年11月の常用漢字表改定で「関」に「かかわる」が加わり、晴れて「関わる」が使えるようになったのです。 それはいいのですが、では逆接の「にもかかわらず」はどうするという問題が発生しました。新聞社、通信社、放送各社が加盟する日新聞協会の下部組織、新聞用語懇談会で議論し、仮名書きと決まりました。 根拠としては、多くの辞書は「かかわる」とは別に「かかわらず」「にも

    なぜ「にも関わらず」は「にもかかわらず」と書くべきなのか
    t-w-o
    t-w-o 2019/07/25
  • 「つじ」の「しんにょう」は1点? 2点?

    「辻」は常用漢字ではない表外字 お手元のスマートフォンなどで「つじ」と打って変換してみてください。ほとんどの場合、2点のと表示されるはずです。しかし、学校で習った文字、例えば「近」は1点しんにょうが表示されます。どういうことでしょうか。 わたしたちが学校教育で学ぶ漢字は「常用漢字表」にもとづいています。1981年に制定された常用漢字表の字は1点のしんにょうに統一されていますが、質問の「つじ」は常用漢字表に入らなかった表外字です。「常用漢字表」の答申では、表外字の字体について「当面、特定の方向を示さず、各分野における慎重な検討にまつこととした」と言います。要するに、しばらく様子見というところでしょうか。 かつてJIS字体は「1点」だった その後、ワープロなどの情報機器の急速な普及により、かつての想像以上に表外字が使われるようになりました。情報機器に表示される文字はJISで字体が示されたもので

    「つじ」の「しんにょう」は1点? 2点?
  • ポスターは「張る」か「貼る」か

    サイトの読者の方から「はる」の表記について質問をいただきました。 例えば新聞で「ポスターを張る」と書かれていると、ご質問の方は「貼る」ではないかと違和感があるそうです。 新聞では基的に「張」だった 新聞では、以前はあまり気にすることはありませんでした。常用漢字表に「貼」が入っておらず、ほとんどの「はる」は「張」で書いていたからです。 2010年の常用漢字表改定で「貼(チョウ、はる)」が入り、張との使い分けが必要になりました。毎日新聞用語集ではその目安をこのように書いています。 張……一般用語。取り付ける、広がる 貼……限定用語。のりなどで付ける、付着 それぞれ用例も示していますが、張のうち「氷が張る」などについてはあまり迷わないと思います。使い分けを考える際に用語担当者が頭を悩ませたのはポスターなどを「はる」場合です。 辞書はどう書き分けているか 辞書をいくつか引いてみると、それぞれ項目

    ポスターは「張る」か「貼る」か
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