ヤップ島の石貨 石貨(せきか)は、フェイと呼ばれ、ヤップ島で使われた石の加工物。ヤップ語では「ライ(Rai)」という。 概要[編集] 石貨の由来や歴史ははっきりしていない。 形状は、おおむね円形(円盤形)で中央部に穴が開けてある。小さいものは直径30cmくらいで、普通は直径60cmから1m余り、大きいものになると直径3m、重さ5tほどにもなる。中央に穴を開けているのは、そこに丸太を差しこんで担ぐもしくは転がして運ぶためである。 この石貨となる結晶質石灰岩(大理石、アラゴナイト、炭酸カルシウム、霰石(あられいし))[1]はヤップ島では産出せず、約500km離れたパラオから運ばれた。ヤップ人はカヌーの船団を組んでパラオに航海し、パラオ人との交渉を通じて石を採掘する許可を得た。石斧などで何か月もかけて石貨を切り出し、いかだに乗せて持ち帰った。これらの航海には危険が伴い、多くの者が亡くなった。その