C/C++とWebAssembly 連載第2回ではAssemblyScriptによるTypeScript言語、連載第3回ではBlazor WebAssemblyによるC#言語、それぞれの開発事例を紹介しました。スクリプト言語であるTypeScriptでの取り回しの容易さ、フレームワークBlazorによる充実した機能の利用のしやすさをお伝えできたのではないかと思います。 今回は、スクリプト言語やフレームワークはいったん脇に置き、WebAssembly開発の本命の一翼とされるC/C++による開発を紹介します。これには、C/C++においては最も一般的とされる、Emscriptenというコンパイル環境を利用します。Emscriptenによる開発では、標準ライブラリを含めたC/C++の言語仕様を十分に生かしたWebAssemblyプログラムが作成可能です。 C/C++はネイティブコードをターゲットに