退職金ゼロにする奇策が全国自治体で横行 非正規公務員5.8万人、勤務が毎日15分短いだけで「パート扱い」 非正規の地方公務員には退職金を払いたくない? 全国の自治体でそんな観測が浮上している。退職金の受給資格があるフルタイム非正規より1日約15分だけ勤務時間が短いため、受給できない「パート」が約5万8000人いることが国の調査で判明したからだ。専門家は「自治体が恣意的に勤務時間を短くしているのではないか」とみている。(渥美龍太、畑間香織)
「戦争論で有名な(プロイセンの軍事学者)クラウゼビッツは、戦争を『政治の延長』と指摘した。戦争は政治の目的を達成する形で終結すると考えられていた。しかし、2度の大戦は総力戦になり、国家が崩壊するまで戦争するようになった。政治の目的に従属せず、お互いの破壊力を究極までせり上げる『純粋戦争』が基本形態になった。抑止力論はこのせり上げで勝ったら相手は断念するはずだという理論で、核兵器を正当化する」 抑止力 相手が武力攻撃すれば、報復して大きな損害を与えられる軍事力を持ったり、同盟関係を築いたりすることにより、侵略を思いとどまらせる力。米国の核兵器による「核の傘」も日本の抑止力の一つ。相手の抑止力を上回ろうと、互いに軍拡を競い合う「安全保障のジレンマ」に陥る恐れもある。
瓶のままグビッ。家電やパソコン、サブカルチャーの街には「牛乳の聖地」もある。JR秋葉原駅ホームにあるミルクスタンド「酪」は、いつの時代も食事に時間をかけられない忙しいサラリーマンたちの味方であり続け、うし年の今年、70周年の節目を迎えた。
世界で最も身体拘束が行われている日本の精神科病院。厚生労働省では現在、拘束要件の見直しが不透明なまま進むが、精神科病院を束ねるドン・日本精神科病院協会(日精協)の山崎学会長(82)はどうとらえているのか。「こちら特報部」の単独インタビューに応じた山崎氏の言葉を詳報する。(木原育子) やまざき・まなぶ 2010年から日本精神科病院協会会長。22年5月の厚労省の私的検討会に突如、参考人として出席し、議論の風向きを変えるなど影響力が大きい。18年には協会の機関誌に「(患者への対応のため)精神科医にも拳銃を持たせてくれ」という部下の医師の発言を引用し、物議を醸した。安倍晋三元首相と親しかったことでも知られる。日本大医学部卒。
大規模な金融緩和を中心とした安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」の指南役として、当時内閣官房参与を務めた浜田宏一米エール大学名誉教授(87)は本紙のインタビューで、10年に及ぶ政策の効果について「賃金が上がらなかったのは予想外。私は上がると漠然と思っていたし、安倍首相(当時)も同じだと思う」と証言した。大企業の収益改善を賃上げへとつなげる「トリクルダウン」を起こせなかったことを認めた。 (渥美龍太、原田晋也、畑間香織)
【ニューヨーク=杉藤貴浩】カナダでかつて先住民の同化政策として政府やカトリック教会が運営した寄宿学校跡で大量の子どもの遺骨や墓が見つかり、国内に動揺が広がっている。今月1日の建国記念日は祝典を中止する都市が続出。各地の教会で不審火やいたずらが多発するなど不穏な動きも出ている。 発端は、5月に西部ブリティッシュコロンビア州の先住民寄宿学校の跡地で記録のない215人の子どもの遺骨が発見されたことだ。調査は地元先住民団体などが地中レーダーを使って実施。公共放送CBCは「中には3歳児のものも含まれていた」とする関係者の話を伝えた。 カナダでは19世紀から1990年代まで、政府とカトリック当局が先住民の子どもを親元から強制的に引き離し、各地の寄宿学校で生活させた。学校は139カ所にも上り、伝統文化や固有言語の伝承を絶つ同化政策を進めた。対象となった子どもは15万人以上で、学校では暴力や性的虐待、病気
ロシアの侵攻でウクライナから逃れた避難民が400万人を超えるなか、朝鮮半島をルーツとする「高麗人」系のウクライナ人を支援するため、韓国で暮らす高麗人団体が募金活動などに奔走している。支援者の国籍はロシアや中央アジア各国などさまざまだが、「われわれは同胞だ」との思いが活動を支えている。(韓国南西部・光州市で、相坂穣) 高麗人 19世紀に朝鮮半島から、ロシア極東部に入植した農民を先祖に持つ。1922年に成立したソ連で最高指導者となったスターリンは、高麗人が日本のスパイとなることを警戒し、37年に17万人を中央アジアに強制移住させた。現在、旧ソ連圏を中心に約50万人が暮らし、大部分はロシア語を母語としている。
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