HDMI Licensing,LLCのSteve Venuti(スティーブ・ベヌーティ)社長はまず、「HDMI 2.0は、市場の変化を先取りした進化だ。われわれはインフラの開発に携わっており、メーカーの希望する機能を検討しながら“数年先”をいく必要がある」と指摘。HDMI 2.0がもたらす変化について、いくつかのポイントを挙げて説明した。 帯域幅は最大18Gbps、4Kの50/60Hzをサポート HDMIは、最初のバージョンであるHDMI 1.0で1080pのフルHD伝送を可能としたが、当時の伝送速度は4.95Gbpsだった。2006年に登場したHDMI 1.3では帯域幅を広げ、2倍以上となる10.2Gbpsを実現する。これは「色深度の拡張など、次のHDMI 1.4を見越したもの」(Venuti氏)だったという。そして2009年のHDMI 1.4では、広がった帯域幅を活用して3Dと4K/3
HDMI 1.4の仕様は2009年5月に公開され、2010年3月に機能強化が図られた「HDMI 1.4a」として発表された。以前、主要な強化点である「3D対応」と「4K2K」については解説しているので(関連記事)、今回は他の機能を取りあげてみよう。 ・HDMI Ethernetチャンネル(HDMI HEC) HDMIケーブル上でEthernetのプロトコルを伝送可能にする規格で、従来の映像/音声信号にくわえ、データ通信を1本のケーブルで扱えるようになる。100BASE-TX相当の信号で、通信速度は最大100Mbps。これにより、HDMIで接続された機器のうち1台がインターネットに接続されていれば、他の機器もインターネットにアクセスできることになる。HDMI機器間でのデータ転送が可能になるほか、DLNAやUPnPといったIPベースのサービスも利用できる。 HEC対応機器はなかなか出てこないが
HDMI Licensing, LLCは4月22日、「HDMI TECHNOLOGY SEMINAR-2010 JAPAN」の開催に先立って記者説明会を開き、HDMIの最新バージョン“1.4a”の詳細について、HDMI LLCの代表を務めるSteve Venuti氏がプレゼンテーションを行った。2009年6月にリリースされた1.4は「イーサネットチャンネル」「オーディオリターンチャンネル」などの機能が盛り込まれたが(→「HDMI 1.4が示した“業界の方向性”」)、その後に放送業界から3Dフォーマットに関する強い要望が寄せられたため、2010年3月に3Dフォーマットを追加した1.4aがリリースされた。 HDMIが定義した業界標準の3Dフォーマットは、最大解像度が1080p、必須およびオプションとして8つの3D伝送方式をサポートする。このうち、ディスプレイがサポートを義務づけられているのが以
最近、新型テレビなどの新製品情報にちょっとした変化が起きている。HDMI入力端子について、仕様表に「HDMI Ver.1.4準拠」とは書かず、注釈で「HDMI 1.4に含まれるARC(オーディオリターンチャンネル)に対応」といった機能説明にとどまるケースが増えてきたのだ。 これは、どういうことなのか。「7C」と呼ばれるHDMIファウンダーメンバーの1社であり、HDMIコントローラチップの開発・製造を手がける米Silicon Image日本法人代表の竹原茂昭氏に伺った(以下、敬称略)。 ――最近、仕様としてHDMIのバージョンナンバーを明確に打ち出さないメーカーが増えています。しかし、注釈で「HDMI 1.4に含まれるARC(Audio Return Channel)に対応」とだけ書かれていると、人によっては「従来型のHDMIに一部の機能だけ実装した?」と捉えてしまう可能性もあるのではないで
HDMI Licensingは5月28日、新しいHDMI規格“1.4”の概要を公開した。年初の「2009 International CES」で予告された新機能はすべて盛りこまれ、1本のケーブルで4K2K映像の伝送からネットワーク接続までサポートすることになる。正式な仕様は6月30日までに公表するという。 まず、HDMI 1.4では1本のケーブルでフルハイビジョンの4倍の解像度を持つ4K2K(3840×2160ピクセル、4096×2160ピクセル)の伝送が可能になる。サポートする解像度は下表の通り。また1080pの映像信号を同時に2ストリーム伝送することもできるようになり、パナソニックの提案するフルHD×2チャンネルのフレームシーケンシャル方式3Dシアターを含め、高精細な家庭用3Dシアターが実現に向けて一歩近づいた(パナソニックの“立体シアター”を見てきました)。 解像度 リフレッシュレー
ハイビジョン時代のいま、AV機器間をつなぐケーブルは「HDMI」が当たり前となりつつある。その仕様は改訂のつど強化されてきたが、年内に発表予定の「次世代HDMI」は新時代の到来を感じさせるほど大幅な変更が加えられている。今回は、2009 International CESで発表された内容を軸に、その要点を解説してみよう。 改訂を重ねて進化を続けるHDMI HD品質の映像を劣化なしに転送できる「HDMI」。PCのデジタルディスプレイ接続規格「DVI」をベースに音声信号と著作権保護を目的とした暗号化プロトコル「HDCP」を盛り込み、ハイビジョン時代における標準接続ケーブルの座を確立した。 HDMI規格はその後も改訂が続けられ、2005年公開のバージョン1.2aでは機器間の制御信号に関する「Consumer Electronics Control(CEC)を定義、1台のリモコンから複数のAV機器
次世代HDMI規格が今年前半に登場、4K2Kや3Dに対応へ:2009 International CES HDMI Licensing,LLCは、「2009 International CES」の前々夜祭「CES Unveiled」で、次世代のHDMI規格に実装される機能の概要を明らかにした。 これによると、2009年前半にも登場するという次世代HDMI(Next-Generation HDMI)では、ネットワーク機能が追加されるほか、伝送速度もさらに高速になるという。具体的な機能強化ポイントとして、下記の5点を挙げている。 ネットワーキング:ハイビジョン伝送、HDオーディオ伝送の強化、およびHDMIケーブルを介して現在のイーサネットのハイスピードデータ伝送を可能にする オーディオリターンチャンネルの追加:HDMIケーブルでS/PDIFのエミュレーションが可能に。現在、TV内蔵チューナーの
デジタルインターフェイス「HDMI」の規格ライセンスなどを行なうHDMI Licensingは7日(現地時間)は、次世代のHDMI規格を2009年上期に立ち上げると発表した。 次世代HDMIでは、ネットワークや、4Kや3Dなどの最新映像対応、小型コネクタなど主に5つの機能強化を目標にする。 「ネットワーク」については、HDビデオ/オーディオだけでなく、Ethernetなどの高速データ通信をHDMIケーブル上で可能にする。また、パフォーマンスの向上により4Kや3Dなどの新しいフォーマットに対応する。 さらに、自動車用の新しいコネクタ仕様や、19ピンの小型コネクタ、S/PDIFを使ったオーディオリターンチャンネルの実現などを予定しているという。 □HDMI Licensingのホームページ(英文) http://www.hdmi.org/ ( 2009年1月7日 ) [AV Watch編集部/
広色域対応HDMI機器は「HDMI 1.3(x.v.Color)」に −新表示ルールを規定し、対応機能を明確化 ディスプレイ/再生機器向けのデジタルインターフェイス「HDMI」の規格ライセンスや普及活動を行なう米HDMI Licensingは17日、HDMI搭載機器におけるロゴ使用について新しいガイドラインを発表した。 新ガイドラインは、HDMIのバージョン情報だけでなく機能を明示することで、HDMI搭載製品が“どの機能に対応しているのか”を明確にすることを目的としている。今後、各機器メーカーに採用を求めていく。 例えば、HDMI 1.3では広色域規格「x.v.Color」や、8bit超の色情報を扱える「Deep Color」などを定めている。ただし、これらの機能はHDMI 1.3の必須機能ではなくオプションとして選択可能な規格のため、機器が対応しているか、していないかは、バージョン情報
米HDMI Licensingは11月11日、デジタルAVインタフェース「HDMI 1.3」の技術説明会を開催。HDMI 1.3の仕様に関する説明に加えて、高画質化技術「ディープカラー」のデモンストレーションを行った。説明会の概要については既報の通りだ。ここでは、PC市場におけるHDMI採用の動向と、Mac Proを使って実施されたディープカラーのデモについて紹介しよう。 米Silicon Imageの戦略的事業開発部門で総括責任者を務めるブレット・ゲインズ氏は、HDMIの市場概況について触れ、その中でPC分野にも言及した。2006年以降、HDMIを搭載したPCおよび周辺機器は増えつつあり、2007年以降はBlu-ray Discドライブ、HD DVDドライブが普及することで、よりHDMI対応製品の出荷数が伸びると予測。2007年にはHDMI 1.3をサポートしたマルチメディアディスプレイ
HDMI Licensingは11月10日、映像/音声のデジタルインタフェース規格である「HDMI 1.3」についての技術説明会を行った。本規格については、6月の仕様策定完了を受けて、既に説明会が開催されているが、対応製品であるプレイステーション 3の販売開始が目前となったため、同社では再度、その利点について訴求したい考えだ。 HDMI 1.3はバージョンナンバーこそ「1.3」だが、メジャーバージョンアップともいえる大きな改良が加えられている。帯域幅は4.95Gbps(165MHz)から10.2Gbps(340MHz)と2倍以上に拡大されているほか、1ピクセルごとに最大16ビットまで表現可能なディープカラー、最高で240Hzという高速なフレームレート、最高2560×1536ピクセルの高解像度サポートが大きな特徴として挙げられる。 そのほかにも、より広域な色再現を可能にする次世代カラースペー
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