【ロンドン=岡部伸】ロシアがソ連時代から北方領土領有を主張する最有力根拠としてきた「ヤルタ密約」(ヤルタ協定のうち極東密約)の有効性について、ルーズベルト米大統領が権限を越えて署名し米議会で批准されていないことを引き合いに、英政府が大戦終了後の1946年2月に疑念を示していたことが英国立公文書館所蔵の英外交電報で明らかになった。=3面に「露の四島占拠根拠なし」 電報は、米英ソ3カ国が同11日にヤルタ密約を公表する2日前の9日、英外務省から全世界の在外英公館54カ所に「緊急かつ極秘」に一斉に送られた。 電報の冒頭には「ソ連のスターリン首相、ルーズベルト米大統領、チャーチル英首相が45年2月11日にクリミア会議(ヤルタ会談)でソ連の対日参戦条件について極秘に合意した密約内容の文書が含まれる」と記され、米英ソ3政府が合意から1年後にあたる46年2月11日に、それぞれの議会で合意文書を発表するとし
![【ヤルタ密約秘話】英外務省、露の北方領土領有の根拠「ヤルタ密約」に疑念 「ルーズベルト米大統領が越権署名」 外交公電で全在外公館に警告(1/3ページ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e22c5665f0e4e449fe1ee14b6dd9940a678d28c8/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2F7QeLJTazynYVtkITLETwTyWelfU%3D%2F1200x630%2Fsmart%2Ffilters%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2FNDC5UDFFF5PBTJ63Y6BWOKMJCQ.jpg)