脳やその活動の状態を視覚化するために幅広く利用されている画像技術、磁気共鳴機能画像法(fMRI)について先ごろ、ある大きな発見があった。良い発見ではない。私たちの脳の働きについて過去15年間に実施され、発表された4万件近い研究結果が誤っていた可能性があるという(本記事は、筆者の見解に基づくものである)。 米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された論文によると、スウェーデンにあるリンショーピング大学の研究者らがfMRIのソフトウェアにバグを発見した。つまり、私たちが働いているとき、遊んでいるとき、運動をしているとき、セックスをしているときの脳の状態として示されてきた研究結果の多くは、間違っているのかもしれないのだ。 ソフトウェアが適正に動作していなかったというのであれば、撮影された画像が示す結果は正しいものではないはずだ。活動していると考えられていた脳の部分は、実際には活動していなかったと
日立製作所 基礎研究センターの坂入実さんは、現在がん検査の主流となっている血液検査は、医療機関での受診が必要な上に、全身のがんを1度に検査することは難しく「受診者への負担が大きい」と話す。受診者が自宅で尿を採取し、検査機関に送付するだけで診断できる仕組みを確立し、早期診断、早期治療につなげる狙いだ。 今後、臨床データの件数を増やし、精度の向上や特定できるがんの種類を増やす。「例えば『がんが全くない』という判断は難しく、健康な人のデータは手に入りにくい。早期発見が難しいすい臓がんなど、データを得にくい症例もある。実用化には、こうした臨床データの積み上げが必要」(坂入さん)。 関連記事 正常細胞ががん細胞をはじき出す――細胞の“社会性”利用した治療法 北大が研究資金募る 正常な細胞ががん細胞を排除する仕組みを解明し、予防・治療法を確立する北海道大学のプロジェクトが、クラウドファンディングで研究
豚の腸で作ったカプセル状のロボット。乾燥状態では、折り紙の構造を利用して折りたたまれているが、水分を吸収することで展開。磁場の変化に応じて方向を変えながら、胃の中を動き回る。誤飲した電池に近づくと、内蔵する永久磁石でくっ付け、安全に回収できるという。同研究チームは、胃の模型を使い、電池を取り除く実験の動画を公開している。 関連記事 細胞に機能追加するプログラミング言語、MITが開発 DNA回路を設計し、大腸菌に新しい働きを追加できる“細胞用プログラミング言語”を、米マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発した。 痛みのない「針なし注射器」の開発に成功 皮膚に押し当てるだけ 芝浦工大 針を使わずに気泡の圧力で試薬や遺伝子を体内に届けられる「針なし注射器」の開発に、芝浦工業大学が成功した。 マウスを全身丸ごと透明化 理研・東大チームが成功 マウスの全身を丸ごと透明化し、臓器や全身の3Dイメージ
手足がまひした脊髄損傷患者の脳にコンピュータチップを移植して思考を読み取り、腕の電極に指令を送ることで、考えた通りに手を動かせる――こんな技術をオハイオ州立大学などの研究チームが実現した。 脳に小さなコンピュータチップを移植して脳の電気信号をとらえ、何を考えているかをアルゴリズムで読み取った上で、腕に着けた電極に指令を送り、腕を動かす技術「NeuroLife」を、ダイビングの事故で四肢がまひした24歳の男性患者に適用した。 男性は何カ月もの訓練の末、ギター型のコントローラーのボタンを指で押してゲームを楽しんだり、クレジットカードをスワイプしたり、ボトルを持って中身を皿にあけたり――などが可能になったという。 2014年に初めてデモンストレーションした技術。当時この男性は、手を開閉したり、スプーンを持ち上げたりできたが、今回はさらに複雑な動きができるようになった。男性は「未来にさらに希望が持
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