「東京メトロ」の地下鉄、有楽町線と南北線の区間を延ばすための作業が、本格的に始まる見通しになりました。2030年代半ばの開業が想定されているということです。 対象となるのは、有楽町線が豊洲駅から住吉駅までの5キロ余りの区間、南北線が白金高輪駅から品川駅までの2キロの区間で、羽田空港への接続など、利便性がより高まる効果が期待されています。 延伸に向けて、政府は新年度=令和4年度予算案に環境影響などの調査を補助する費用を計上したほか、都も新年度予算案に同様の費用を盛り込む方針で、この4月以降、作業が本格的に始まる見通しになりました。 環境影響などの調査で問題がなければ、10年程度かけて建設工事が行われるとみられ、関係者によりますと2030年代半ばの開業が想定されているということです。
首都圏を走る通勤電車で目下、最も「悪名高い」のが東京メトロ東西線。最混雑区間である木場→門前仲町間の朝ピーク時間帯の混雑率は199%。首都圏では断トツのワースト1位だ。 その東西線の混雑率を大きく改善させようというプロジェクトを、東京メトロが進めている。「東西線の輸送改善によって混雑率180%以下を目指す」と、東京メトロは説明する。実現すれば、混雑率は実に20%程度下がることになる。一体、どのようにしてこれだけの混雑緩和を実現しようというのか。 平成初期から下がらない混雑率 東西線の混雑率の推移を過去30年間さかのぼってみると、1988年度の最混雑区間は門前仲町→茅場町間で混雑率は216%だった。 1989年に都営地下鉄新宿線、1990年にJR京葉線が全線開業すると、東西線の利用者の一部が両路線にシフト。混雑率は196%まで低下した。当時の首都圏の通勤電車の平均混雑率は200%を超えていた
東京メトロや大手物流会社が東京都心の地下鉄に貨物列車を走らせる計画をたてている。今秋、有楽町線で走行実験をする。将来は宅配物などを運ぶ列車を走らせ、2020年東京五輪の交通規制も見据えて新たな輸送網を検討する。 地下鉄での貨物列車走行は実現すれば初めて。計画では、専用の貨物列車にヤマト運輸、日本郵便、佐川急便が集めた宅配便の荷物を載せ、有楽町線と同線に乗り入れる東武鉄道線を走らせる。車両基地で積み込んだ荷物を都心の駅で下ろし、業者が配達する。 都心の車による輸送は道路の混雑状況に左右され、地下鉄輸送が実現すれば「時間面で安定的に運べる利点がある」(物流大手幹部)。東京メトロの全9路線に導入できれば都心を網羅できる。東京五輪開催時はテロや渋滞の対策で都心へのトラック流入が制限される可能性もあり、トラックを補完する役割も期待できるという。 ただ、地下鉄は荷物の積み下ろ… この記事は有料会員記事
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