地方議会の担い手が不足し、議員選挙で候補数が定数を満たさない事態も起きている。昨年の長野県野沢温泉村議選では定数8に対し候補は7人で、欠員1のまま無投票当選となった。24日に発足する第3次安倍内閣は地方創生を唱えるが、地域によっては衰退が激しく、自治が成り立たなくなっている。【長田舞子、鈴木一生】 【昨年3月の野沢温泉村議選告示日の掲示板。定数8でポスターは7枚しかない=富井さん提供】 「君しかいない、という電話を何本ももらった」。最後に出馬を表明した富井走一村議(62)は振り返る。 村議選告示は昨年3月19日。その6日前の事前審査に6陣営しか来なかった。総務省選挙課によると、告示で欠員が定数の6分の1を超すと、立候補者は無投票当選となるが、再選挙を実施して速やかに欠員を補う必要がある。定数8なら候補が6人以下で再選挙が課され、村政の混乱は必至だった。 富井さんは告示1週間前から「出