毎日のように次から次へとニュースが発生するので、やや遠い事件のようにも思えるが、今年1月から3月ぐらいまで、アルジェリア人質事件で犠牲者の実名をいつどのように報道するかで大きな議論が起きた。 この件について、月刊冊子「メディア展望」4月号(新聞通信調査会発行)に思うところを書いた。以下はそれに若干補足したものである。 この問題については、電子雑誌「ケサラン・パサラン」14号に浅野健一同志社大学大学院教授が論考(アルジェリア犠牲者報道問題だけではない 日本メディアの問題点 「実名報道」による「報道被害」を放置・容認してもよいのか?)を寄せている。教授の記事をご参照いただければ、より理解が深まるように思う。 なお、この問題については賛否両論の論点がひとしきり、出尽くしたと思う。私は賛成派と反対派の溝に注目した。長いので、強調したい部分は太字にした。 *** 日揮とテロ事件 大手メディアは実名、