「中学生の性教育はどうあるべきか」。全国で大きな議論になっている。そんな中、富山県では産婦人科医と教員らが一体となった「出前授業」の取り組みが20年以上前から行われ、成果を挙げている。どんな内容なのか。 生徒へストレートに伝える「4月1日に命を作る行為をすると、赤ちゃんが生まれるのはクリスマスイブです」 日本産婦人科医会常務理事で、「女性クリニックWe富山」院長の種部恭子医師(53)。27年前から富山県内の小・中・高等学校へ、性教育の出前授業に出向いている。この日は中学2年生を前に1時間弱。重要な数字は連呼し、写真や図をパワーポイントで示して解説した。弾丸トークからは、「与えられた時間を、1秒たりとも無駄にしない」という気迫が伝わってくる。 性交については、医学的な知識をストレートに語った。 「精子は体外に出るとすぐに死んでしまうので、生き延びられる場所まで届けないと命はできません。命を作