英国ロンドンの高級ホテルで召し使いを殺害したサウジアラビア王室の王子に20日、ロンドンの中央刑事裁判所が終身刑を言い渡した。同性愛者の王子はバレンタインデーの夜、性的興奮を得るために召使いの黒人男性に暴行を加え殺害。王子は有罪判決を逃れるため、「外交特権がある」と主張し対抗したが認められなかった。自国で厳罰に処されることはまずないとされる王族に有罪判決が下ったことに、サウジの一般市民は心の中で歓声を上げているという。(黒川信雄) 「英国で法を超越する人間はいない」 陪審員は被告にそう述べ、判決の正当性を強調した。判決を受けたのはサウジ王室の王子であるサウド・アブドルアジズ被告だ。 事件は2月14日夜から15日にかけて起きた。ロンドン市内の高級ホテルに宿泊していたアブドルアジズ被告は、シャンパンとカクテルを飲んだ後、性的欲求を満たすためホテル内で召し使いである黒人男性を殴ったり縛ったりした後