アニメとゲーム “読者への嫌がらせ”のためにわざと乱丁・落丁・無裁断 印刷会社にお断りされまくった東方projectの同人誌『この作者、天邪鬼につき』
同人誌制作者さんに作品へのこだわり、思い入れなどを伺う読者応募企画「装丁にこだわりまくった同人誌、教えてください」。今回は「“わざと乱丁・落丁・無裁断”というハチャメチャなコンセプトにした結果、印刷会社に断られまくった」という作品のお話を伺いました。……というか、最終的によく刷ってくれるところ見つかりましたね、それ。 無裁断なので普通はカットされる部分が残っています ミスではなく、こういうコンセプトの本です 『この作者、天の邪鬼につき』 サークル名:すずだんご(Webサイト) 制作者名:土露団子(Twitter:@dango_doro) 印刷所の支援も兼ねて、本文紙を折丁ごとに10社以上またいで製本する特殊合同誌『東方ええじゃないか合同』を10月中旬頒布予定(10月11日:東方紅楼夢、/10月18日:秋季例大祭) 「さまざまな『嫌がらせ』が次々と読者に襲いかかる仕組みになっております」 主
一昨日(2020年10月6日)、知財高裁において、BL同人作品の著作権に関する興味深い判決がありました(判決文)。BL同人作品を無断でアップして広告収益を上げていたサイト運営企業にBL同人作者が損害賠償を請求した事件の控訴審です。 原審(東京地裁)の判決文はこちら、地裁判決が出たときの報道記事はこちらです。地裁では、被告の著作権侵害が認定され、損害賠償金約219万円の支払いが命じられたのですが、被告がこれを不服とし、かつ、原告も損害賠償金の1,000万円への引き上げを求めて控訴したという流れです。控訴審では、著作権侵害の認定は覆されず、損害賠償金の引き上げも認められませんでした。 二次的著作物にも(原作品の作者の著作権に加えて)二次的著作物の作者の著作権が生じるのは当然なのであまり議論の余地はなさそうですが、この控訴審では、被告側がちょっと珍しい主張をしていたので考察してみます。 被告の主
コミティアについて はじめまして。私達は1984年から東京で自主制作漫画誌展示即売会「COMITIA」を主催しているコミティア実行委員会です。 イベント会場内/COMITIA129(2019年8月25日開催) 「COMITIA」は「コミックマーケット」に代表される、同人誌即売会の一つです。会場は東京ビッグサイトで年4回開催。1回あたり4000~5000サークル・個人の出展があり、2~3万人の来場者が集まります(※2019年実績)。大きな特徴は出展できる作品がオリジナルのみ(二次創作は不可)ということ。オリジナルに限定した同人誌即売会としては、日本はもちろん、世界最大のイベントです。1984年に第1回を開催以来、36年の歴史の中で130回以上の開催実績があります。 イベントカタログ「ティアズマガジン」書影(Vol.100~131) COMITIAでの活動を経由したプロ作家も数多くおり、結果的
コロナ禍によって日本最大の創作系同人誌オンリーイベントであるコミティアが存続危機に陥っている。 今年2月に開催されたCOMITIA131を最後に、5月のCOMITIA132extra、9月開催予定だったCOMITIA133と相次いで中止。さらに運営の発表ではこの先のCOMITIA134、135も開催できるか未定、できても参加者は少人数だろうと予想されている。現時点だけでも2回分の開催費用の負担が、ボランティア団体であるコミティア運営にのしかかってしまっている状態だ。(東京ビッグサイトのレンタル料は開催一回分だけで多分余裕で4桁越えてる) そこで2020年8月28日~10月23日までの間、コミティア存続をかけたクラウドファンディングが行われる。 目標額は3000万だ。でも今後を考えると絶対に3000万じゃ足りないと思うので、クラファンの総額を1000円でも上げるためにコミティアが無くなると何
35年超の歴史を持つオリジナル作品オンリーの自主制作同人誌展示即売会・コミティアが今、新型コロナウイルスの影響下において、存続の危機にある。5月の「COMITIA132extra」、そして9月の「COMITIA133」は中止を余儀なくされ、コミティア実行委員会は現在、コミティア継続のためのクラウドファンディングを準備中だ。コミックナタリーでは、そんなコミティアが置かれている現状と抱えている問題、そしてコミティア存続のために何ができるのかをユーザーに伝えるべく本企画を始動。第1回では、コミティアの代表である中村公彦氏に話を聞いた。 ※取材は9月開催の「COMITIA133」中止決定直前に行われた。 取材・文 / ばるぼら ヘッダーイラスト / 旧都なぎ(ALGL) コミティアの現状とクラウドファンディングをする理由──これまでの経緯をおさらいすると、5月17日開催の「COMITIA132ex
ぶっこ抜き (リッピングモデル) とは? 日本では一般的に「ぶっこ抜き」とか言われるこのタイプのデータだが、一体何を「抜いている」のか疑問に思う人もいると思う。普通に遊ぶ分には、ゲーム内のデータなど意識したことはないだろう。 ここでの「抜かれる」対象は商用ゲームであり、それこそモンハンとか、Project DIVAとか、アイマスとか、立体的なキャラクターのデータ (3Dデータ) を含むゲームであれば何でも対象となりうる。酷い例だと、アーケードゲームすらクラックされていたり、未発表ゲームやベータ版のデータを元に作られたぶっこ抜きだったりと謎度の高いデータもある。調べると、人型以外でもカーレース系ゲームから車のモデルを抜いたりする例も見られた。 抜かれたデータを使う動機は様々だ。 誰も自分の推しや欲しいキャラ、データを作ってる人がいない。自分で作る知識、能力が無い公式に如何に近いかを第一と考え
同人誌印刷会社を応援したいという思いから、『虚無』という名の中身が白紙の本を生み出すTwitterユーザーが現れ注目を集めています。これぞ同人作品……! 生み出された『虚無』本 中身はどこまでも白紙。まさに虚無……! COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響により、同人誌即売会が中止になったことで印刷受注が減り、売上が大幅減少している印刷会社(関連記事)。一方で作家側も、同人誌を刷って応援したいけれど、いまは頒布できるイベントもなく、締切がないとやる気もなかなか出ない……。そんな状況で、「印刷所さんに貢ぎたい」という思いと勢いで作られたのが『虚無』です。 作者は、ぽめり(@66pomeri)さん。全ページ「ほぼ白紙」ながら本の装丁にはこだわり、艶消し金の箔押し加工による表紙カバーの「虚無 -kyo mu-」の文字、また「108ページの虚無に、あなたは耐えられるか――」という謎にか
2022/2/22 更新 続いてゆくコミティアより、皆さんへ感謝を込めて ~プロジェクト完了のご報告~ 本プロジェクトは新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年5月・9月と連続してイベント開催が中止となり、コミティアが開催継続の危機に陥ったことから、起死回生をかけて行ったクラウドファンディングでした。 目標額3000万円は恐る恐るの設定でしたが、それを大きく上回るご支援をいただくことが出来ました。 その後、1年以上をかけてご支援いただいた方にリターンをお返しして参りましたが、2022年2月のCOMITIA139ですべて完了します。長かったこのプロジェクトの無事の完了をコミティアが続いている状況で迎えられたこと、とても嬉しく思います。 コロナ禍は私達の想定よりも長く続いており、世界は依然として厳しい状況にあります。しかし、こうした中でもコミティアが持ちこたえられているのは、皆さんからの大
二次創作を楽しむオタク達よ、楽しんでやっているだろうか。 今回はこの場をお借りして原作未履修者について少しばかり自分の思うことを書いていこうと思う。 これは一つの意見なので暇つぶし程度に見てくれると嬉しい。 まず私は原作主義者だ。「原作やってないけど創作しましたー!」っていうのが嫌いなタイプだ。 タイトルの主語は少し大きいが、原作未履修者を全員叩く文ではない。これは「原作全く知らないから自分なりに考えて独自の設定をつけてオリキャラみたいにしました!」という人を指す言葉である。 自界隈ははっきりいうと原作をやっていない人が創作をしていたりするようなジャンルだ。昔の作品であり、今は入手するのが少しばかり面倒な作品であるからであるのと、今はネットで調べればあらすじやキャラクターの関係なんかは出てくるからというのもあるだろう。そのため原作を見たことのない人が少なからずいる。 ゲームなんかだと実況動
【追記2】 これはBLに限る問題ではないと思うのですが、二次創作界隈の村化など、ファンアートの域を出た交流文化やヒエラルキーが特にみられるのがBL二次創作界だと思うので敢えて「BL」としました。 【追記】 名前を出してやれば?→やりたいのは山々なのですが、契約の関係で同人システムに言及することが難しいため、ここで書いています。こういうケースはたぶん特殊なのではないかとは思うのですが、これについては私個人の込み入った事情が入ってくるのでここで簡潔に書くことは難しいです。 まあ、やはり出版社等各メディアにとっては腐女子は太客なのでね、はは…… 結局カネが大事なんだろと思われるかもしれないですが、こちらも家族との生活がかかってる以上、取引先の気に障りそうなことはそんなにホイホイできません。 あと、自作の二次創作を一斉NGにしたいとかBL二次創作が100%嫌だとか、そういう話ではありません。あくま
コミックマーケット99の開催について (2020年7月12日現在) 2020年冬、コミックマーケット99の開催は行なわず、2021年GWの開催を目指すことになりましたことを皆さんにお伝えする次第です。以下、改めてご説明申し上げます。 当初、2020年冬としておりましたコミックマーケット99の開催日程につきましては、期間・会場が確定した段階で改めて公式Webサイト等にて告知する旨、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を踏まえた3月27日付リリース「コミックマーケット98の開催中止について」にて、告知いたしました。 5月下旬、政府及び地方自治体等により発表された指針を踏まえ、6月以降、各展示会場からイベント主催者に対し、イベント開催にあたり遵守すべきそれぞれの「ガイドライン」が提示されています。これらのガイドラインに基づき、各同人誌即売会の主催者が、会場側と調整を行いながら、各地における同人誌即
ゲーム垢ろっく @rock69game ヴィルネーメレトは発売したタイミングも給付金と合わさってベストだったんじゃなかろうか 他のところが真似しようとしても、この値段で売るの難しそう もんくえもんぱら全章パック(パッケージ版)なら行けそう 2020-06-23 13:53:28
同人文字書き男だけど、お前の界隈おかしいよ。 むしろ同人活動をしていると表明している人間が実際には「同人誌を描いてくれた方に感想を送る」という責務を果たしていないことにあるかもしれない。 そんな責務見たことも聞いたことも実感したこともねえよ。お前の界隈おかしいよ。 この界隈には、いわゆる「ボス」的な立場にいる人間がいる。よくオンリーイベントやアンソロジーなどの色々な企画を取り仕切ったり、学級委員として何かを回したりする立場の人間と言えば、ほどほどの規模の界隈なら心当たりがあるのではないか。 そんなやついねえよ。オンリーはやりたいやつが企画して参加したいやつが手を挙げてやるもんだろ。10年以上関わってきた界隈でこないだ新しいオンリー開かれたけど聞いたこともないサークルさんが主催だったよ。それでも毎度コミケにいるような古参から初めて見るような連中まで一堂に会してオンリーやってたよ。界隈で有名な
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大を受け、コミックマーケット準備会は、5月に開催を予定していた「コミックマーケット98(C98)」の中止を3月下旬に発表しました(参考記事)。史上初のコミケ中止に驚きと落胆の声が広がった一方で、オンライン上で作品を公開してファンが交流する「エアコミケ」の動きが生まれたり、同人誌印刷会社が独自のキャンペーンを発表したりしたことも注目を集めました。 このような動きがあった中、同人業界は実際にどのような影響を受けていたのでしょうか。同人誌印刷を手掛ける栄光、しまや出版、ねこのしっぽの3社にお話を伺うことができました。 売上は大幅減少 営業時間の短縮や店頭対応の自粛も ――新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、3月以降は同人誌即売会の延期・中止が相次ぎました。このような状況は、業務や売上にどれほど大きな影響を与えていますか。 栄光 「2月23日開
※自己陶酔長文 ※同人界隈のくだらない話です ※ハガレンはあくまで個人的な感想、感慨、そういうものの中で引き合いに出しただけです。こじつけというか、たまたまこういうものの中で自分がしっくりくるのがハガレンだっただけです、うまく言えないのですが。ハガレンが好きな方は閲覧気をつけてください。 ※以降、鋼の錬金術師の重大なネタバレを含みます。 「鋼の錬金術師」という有名な漫画がある。鋼の義肢を持つ兄のエドワード・エルリック(通称エド)と、鎧姿の弟、アルフォンス・エルリック(通称アル)が、「真理」(神様的な存在)に奪われた自身の体を取り戻すための旅をする中で賢者の石をめぐる壮大な陰謀に巻き込まれていくダークファンタジーである。 私はこの漫画が大好きなのだが、一つだけ「あんまり気に入らないなあ」という展開があった。それは、物語の最後、主人公のエドがアルを取り戻すためにとった手段のことである。 そもそ
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