日本との受注合戦に競り勝ち、中国が手掛けることとなったインドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画に暗雲が立ち込めている。中国側の準備不足などが露呈し、工事は未だ手つかず。インドネシアでは計画中止を求める声も上がっている。 《インドネシアの高速鉄道計画》 首都ジャカルタとバンドンの約140kmを結び、2019年の開業を目指す。日本が工事を請け負う前提で現地調査を進めていたが、中国が「事業費55億ドル(約6647億円)の全額融資」「政府の債務保証は求めない」など破格の条件を掲示し、2015年秋、 日本との受注競争を制した 。 建設許可ないまま「起工式」…インドネシア運輸相は欠席 高速鉄道の着工式典は1月21日、ジョコ大統領も出席して開かれたが、建設認可を審査しているジョナン運輸相は欠席。26日の議会公聴会の質疑で「評価が終わっていない」として建設許可はまだ出していないとした。 中国受注のジャワ高速鉄