池袋の本院のほか、東京都内に3つの分院を展開する榎本クリニック。日本における精神科デイケアの草分け的な存在だ。同クリニックの深間内文彦院長に依存症の治療について話を聞いた。 「現在、当クリニックでは薬物、ギャンブル、そして性依存の問題を扱っています。最近増えているのはインターネッやスマホの依存。社会に"新しいもの"が登場して拡大すると、新たな依存症が生まれます」 「たとえば、パソコンのアダルトサイトの存在は、それにのめり込むことで依存者が現れる。サイトの運営者は、来訪者が中毒化するような衝動を喚起させる工夫をしてるわけです。"リピーターをつくる"、言いかえれば一種の依存をつくることが商売につながります。さまざまな依存症が増えるのは、我々の住む社会が仕組んだワナのようなものかもしれません。熱狂的なアイドルグループも、中毒的な魅力があるから惹き付けられるのです」 特に今の若者は、身近なものに頼