南を思い北で作られ、日本で禁じられた歌を、50年のときを経た今、日本語と手話で歌う―― 韓国のSSW、イ・ラン インタビュー〈上〉 イ・ランの『イムジン河』MV発表に際し、歌の成り立ちや今回のMVを受けとめた1人のファンとしての個人的な思いのような拙い文章を書いたところ、大きな反響があった。その後、来日したイ・ラン本人に直接インタビューすることができたので、上下2回にわけて紹介したい。主に〈上〉は『イムジン河』との出会いと今回の表現方法について、〈下〉は今回のMVへの反響とアーティストとしての役割に関する話だ。 なお、3月には那須、仙台、金沢、東京の4か所をまわる来日ライブツアーが予定されている(文末に情報あり)。 ■日本人が知っているのに 『イムジン河』を歌うことになったきっかけは、美術作家のナム・ファヨンさんから、展覧会の映像作品のために歌ってほしいと依頼されたことだが、実は当初、あま