参議院予算委員会は10日、中央公聴会を開催し、新型コロナウイルスをめぐり2人の専門家を招いて意見を聴取した。そこでの議論は感染拡大防止に向けた現状と今後に関する様々な示唆に富み、また、政治と専門家の苦悩を浮き彫りにする興味深いものだった。 【画像】尾身氏VS上氏の濃密2時間 公聴会に出席した2人の専門家のうち、自民党が推薦したのが、政府の専門家会議の副座長であり、新型インフルエンザなど様々な感染症対策にあたりWHOの要職をも歴任してきた、尾身茂・地域医療機能推進機構理事長だ。そして立憲民主党などの野党会派が推薦したのは、元東大医科学研究所特任教授で、本来は内科医だが現代医療に関する問題点の指摘に定評のある、上昌弘・医療ガバナンス研究所理事長だ。 公聴会の冒頭、両者は、新型コロナウイルスをめぐる現状と、今後についての考えを語った。前日の専門家会議後の会見で、日本の現状について「爆発的感染拡大