銀杏BOYZの9年ぶりのリリースに対して何か書こうと思うと、「銀杏BOYZと私」に終始したくなってしまう。きっと誰もがそうであろうし、むしろ冷静さを欠いてない銀杏BOYZのレビューなど読みたくないとすら思ってしまう。そういう考えに至ってしまうのは、銀杏BOYZへの強烈な思い入れと、その壮絶なバンドヒストリーが少なからず作用している。愛聴してきた人間にそれらを抜きにこのアルバムを語るのは無理だろう。それが可能なのは銀杏BOYZの事を1ミリも知らない平行世界の私だけなのだ。冒頭で「自分語りに終始したい」といった宣言をしたものの、他愛のないいくつかの恋物語や友情があって、その涙の側でいつも銀杏BOYZの音楽が鳴っていた、というだけの話である。とても切実であるけれど、ありふれた事象でもあるわけで、詳細は語るに値しない。 君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命 アーティスト:銀杏BOYZ発売日: 2005