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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (59)

  • チャバネゴキブリは世界をどう征服したのか、250年来の謎を解明

    チャバネゴキブリ(Blattella germanica)は、約2100年前、現在のインドとミャンマーにあたる地域でオキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinai)から進化した可能性が高い。(PHOTOGRAPH BY OZGUR KEREM BULUR/SCIENCE PHOTO LIBRARY) 夜でもべようとベッドから起き上がり、キッチンの明かりをつけると、冷蔵庫の下にツヤツヤと光る茶色い昆虫の群れがうごめいているのを見つけた経験はないだろうか。その昆虫とはもちろん、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)だ。 この嫌われ者の訪問客は、どのようにして世界に悪名をとどろかせる害虫となったのだろうか。5月20日付けで学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表された新たな研究によると、その答えはチャバネゴキブリのDNAに記されていた。 いつ、ど

    チャバネゴキブリは世界をどう征服したのか、250年来の謎を解明
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    gabill 2024/05/22
  • 大量に噴出する水素ガスを発見、世界を変えるエネルギー源に?

    米ノースカロライナ州沿岸部のLiDAR(光による検知と測距)画像。地中から漏れ出している水素ガスによって、明るく円形に色づいて見える。地中から水素を回収できれば、温室効果ガスを排出せずに発電できるため、水素が大量に蓄えられた場所を探す取り組みが続けられている。(PHOTOGRAPH BY VIACHESLAV ZGONNIK AND MICHAEL DAVIAS) 地質学の実地調査は、噴火する火山の斜面や極寒の南極の谷底など、ときに過酷な場所で行われる。とはいえ、何度も爆発した鉱山の中で調査されることはあまりない。ところが、南欧アルバニアにあるクロム鉄鉱の鉱山で、まさにそれが行われた。科学者たちの目当ては、ほぼ純粋な水素ガス。爆発のもとであると同時に、世界を変えるクリーンなエネルギー源になりうるものだ。 その水素が漏れ出ているところが見つかったと、2024年2月8日付けで学術誌「Scien

    大量に噴出する水素ガスを発見、世界を変えるエネルギー源に?
    gabill
    gabill 2024/04/03
    "水素は、宇宙で一番量の多い元素だ" 宇宙で発電して地中に電磁波飛ばして給電できないかな
  • 身長3mで史上最大の類人猿、食べ物の好みを変えられず絶滅

    中国南部に生息していたギガントピテクス・ブラッキーの群れの復元図。うっそうとした森林が開けた草原へ変化するにつれ、史上最大の霊長類は衰退し、最終的に絶滅した。(ILLUSTRATION BY GARCIA/JOANNES-BOYAU, SOUTHERN CROSS UNIVERSITY) ギガントピテクス・ブラッキー(Gigantopithecus blacki)は史上最大の類人猿だった。おとなの身長は約3メートル、体重は200〜300キロもあり、現在の中国にあたる地域の深い森林に生息していた。 1月10日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文は、地質年代と花粉記録、化石の歯の中に保存された手がかりを組み合わせて、ギガントピテクス・ブラッキーが衰退し、絶滅するまでの道のりを詳しく明らかにした。 この印象的な草動物が考古学者によって発見されてから100年近くになるが、絶滅の原因ははっき

    身長3mで史上最大の類人猿、食べ物の好みを変えられず絶滅
    gabill
    gabill 2024/01/14
    仮に食べ物コンサルタントがギガントピテクスにアドバイスして偏食をなおしたとして、他の食べ物で3mの巨体を維持できたのか、維持できたとして食物は生育速度を超えて食い尽くされなかったのかが気になる。
  • 世界最古の鞍を発見、定説覆す女性所有者に驚き、約2700年前

    中国の洋海(ヤンハイ)墓地から出土したおよそ2700年前の鞍。革を縫い合わせたものに藁や動物の毛が詰められている。精工な作りだが高価なものではなく、地域の牧畜民に日常的に使われていた。(PATRICK WERTMANN) 古ければおよそ2700年前、中国北西部の乾燥地帯で暮らしていたその女性は、まさに馬に乗ろうという装いで、鞍(くら)と一緒に埋葬されていた。獣皮製の外套をまとい、羊毛のズボンと革製の長を履いていた。 中国新疆ウイグル自治区のトルファン市近郊にある洋海(ヤンハイ)墓地で出土したこの鞍は、紀元前700年から紀元前400年ものと推定される。これまで発見された鞍の中では最も古く、誰が何の目的で鞍を使っていたかというこれまでの定説に疑問符が付けられた。(参考記事:「2500年前の墓から完全な大麻草13を発見」) 発見は「驚き」だったと、スイス、チューリッヒ大学の研究者で、学術誌「

    世界最古の鞍を発見、定説覆す女性所有者に驚き、約2700年前
    gabill
    gabill 2024/01/12
    "革製の鞍は腐りやすく、出土することは稀" こういうバイアスあるよね。今の我々の文明も、残りやすい物質だけが未来人に認識されるかもしれない。
  • 冷戦時のスパイ衛星写真で古代ローマの砦を一挙に特定、定説覆す

    ヨルダンの砂漠にあるきわめて保存状態のよい古代ローマの砦、カスル・バシル。機密解除されたスパイ衛星写真を活用した新たな研究により、シリアやイラクの砂漠から、これまで知られていなかった古代ローマの砦跡と思われる遺跡が400カ所近く見つかった。(PHOTOGRAPH BY ROBERT CLARK, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 機密解除された米国のスパイ衛星コロナとヘキサゴンの写真から、シリアやイラクの砂漠にある古代ローマ時代の砦(とりで)が約400カ所特定され、10月26日付けで学術誌「Antiquity」に発表された。その配置パターンから考えると、砦の目的は定説となっている防衛ではなく、キャラバンによる交易、軍隊の移動、地域の情報伝達など、交流を円滑に進めるためだったという説を論文の著者らは主張している。(参考記事:「CIAが歴史的な「機密地図」の数々を公開」) こ

    冷戦時のスパイ衛星写真で古代ローマの砦を一挙に特定、定説覆す
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    gabill 2023/11/01
  • 野生の緯度から離れたパンダ、より無気力で異常行動が増加、研究

    フランスのボーバル動物園で飼育されているオスのジャイアントパンダ(Ailuropoda melanoleuca)。中国には、野生のパンダが約1800頭生息している。(PHOTOGRAPH BY ERIC BACCEGA, NATURE PICTURE LIBRARY) 転がったり、滑ったり、楽しそうに遊んだりして、動物園の来園者を楽しませてくれるジャイアントパンダ(Ailuropoda melanoleuca)。しかし、新たな研究により、飼育されるパンダに潜む問題が明らかになった。 動物園で飼育されているパンダは、来の生息地とは異なる緯度で生活している場合、野生で生活しているときより活動レベルが下がり、異常行動も示しやすかった。この論文は2023年9月18日付けで学術誌「Frontiers in Psychology」に掲載された。 英国スターリング大学の博士課程の学生で、心理学を専攻し

    野生の緯度から離れたパンダ、より無気力で異常行動が増加、研究
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    gabill 2023/10/19
    人類にとって適切な緯度ってどのへんなんだろう。
  • コロナワクチンのつらい副反応は「良いこと」、研究続々

    2023年10月2日、オランダで新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける患者。頭痛や悪寒などの強い副反応は不快だが、ワクチンがより強い免疫反応を引き出して将来の感染に備えているサインなのかもしれない。(PHOTOGRAPH BY KOEN VAN WEEL, ANP/REDUX) 新型コロナウイルスワクチンの副反応におびえる人々に朗報だ。最新の研究によれば、強い副反応はワクチン接種後にウイルスと戦う抗体がより多く作られていることを示していて、良いことかもしれないという。論文は査読前の論文を投稿するサーバー「medRxiv」で2023年10月6日に公開された。 「強い症状を報告する人ほど、抗体レベルが高かったのです」と、この研究を率いた米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の臨床心理学者アリク・プレーザー氏は言う。 米ブラウン大学の腫瘍専門医ジェレミー・ワーナー氏は、新型コロナウイルスワクチ

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    gabill 2023/10/16
  • なぜ無効な成分が市販のかぜ薬にずっと使われているのか?

    鼻づまりを改善する成分として多くの市販薬に使われてきたフェニレフリンは、飲み薬では効果がないと報告されていた。(PHOTOGRAPH BY NEWSCAST/UNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY IMAGES) 鼻づまりを改善する成分として一般的な市販薬に使われてきた「フェニレフリン」は、飲み薬(経口薬)では効果がないという結論が、米品医薬品局(FDA)の諮問委員会によって下された。かぜとインフルエンザのシーズンが近づき、新型コロナウイルス感染症の流行も続く中、米国の消費者の間に動揺が広がっている。 フェニレフリンは、処方箋なしで買える多くの市販薬に使われている。鼻づまりを緩和する成分が含まれているとうたう米国の製品の大半にはフェニレフリンが入っていると、米テキサス大学ヒューストン医療科学センターの耳鼻咽喉科医で助教授のジェイソン・タルマッジ氏は言う(編注:日でもフ

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    gabill 2023/10/10
  • CO2にだけ門を開いて吸着、効率のよい回収につながる材料を開発

    さまざまなガスの中から二酸化炭素(CO2)だけ吸着する多孔性材料を、京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)の北川進特別教授(錯体化学)や大竹研一特定助教(固体化学)らの研究グループが合成した。あたかもゲートを開くようにCO2を内部に取り込むが、大きさなどが似ている窒素や酸素、メタンなど9種類のガスは通さないという。工場などから出る様々な成分を含んだ排ガスからCO2を効率良く分離・回収する新素材の開発につながると期待される。 合成した多孔性材料は、金属イオンに有機分子が結合して分子レベルの無数の孔を持つ多孔性配位高分子(PCP)の一つ。PCPはMOF(多孔性金属錯体/金属-有機構造体:metal-organic framework)とも呼ばれる。北川特別教授が1997年、孔の中に気体を大量に取り込めることを実証した。 吸着や分離、貯蔵といった目的で使われる多孔性材料としては活性炭や

    CO2にだけ門を開いて吸着、効率のよい回収につながる材料を開発
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    gabill 2023/10/05
  • つらい記憶のフラッシュバックは「テトリス」をやると減る、研究

    2006年、イラクのアルファルージャで、軍用の金属探知機を膝に乗せ、テトリスをプレイする米海兵隊の兵士。(PHOTOGRAPH BY TOBY MORRIS, ZUMA PRESS/ALAMY STOCK PHOTO) 1980年代に世界的ベストセラーになったコンピューターゲームの「テトリス」を、メンタルヘルスの改善に役立てる研究が進められている。具体的には、テトリスをプレイして、性的暴行や自動車事故、戦争、自然災害、または困難な出産などを体験した後に起こるフラッシュバック(過去に経験したトラウマ的な記憶が自分の意志とは無関係に侵入すること)の回数を減らせる可能性があるという。 世界24カ国で実施した調査によると、人が死ぬところを見たり、愛する人が突然亡くなったり、命が脅かされたりする事故に遭ったりするなどのトラウマ体験があると報告した人の割合は70%を超えていた。だが、その後に睡眠障害や

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    gabill 2023/10/02
  • そもそもなぜ1日8時間、週5日、週40時間労働が標準的なのか

    1927年頃、米デトロイトのフォード・モーター社の工場内で、自動車のボディの組立ラインで働く男性たち。実業家ヘンリー・フォードは、現代では当たり前になっている週5日勤務制の普及に貢献した。(PHOTOGRAPH BY POPPERFOTO, GETTY IMAGES) 週の最大労働時間を現在の40時間から32時間とする法案が、米国の議会に再提出されたのは3月上旬のこと。週4日勤務制を採用するべきかどうかは、何年もの間、米国の人々の強い関心の的となってきた。 だが、そもそもなぜ週40時間働くことを求められているのだろうか。土曜日と日曜日が聖なる休日とされている理由はなんだろうか。こうした概念が職場の常識となった経緯を紹介しよう。 なぜ週5日働くのか 何世紀もの間、米国の雇用主は週ごとの休みを設けることなく、労働者を長時間働かせていた。しかし19世紀初頭、多くの雇用主が日曜日を休みとすることを

    そもそもなぜ1日8時間、週5日、週40時間労働が標準的なのか
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    gabill 2023/03/29
  • なぜ植物は異種でも茎や枝がくっつくのか、接ぎ木の秘密に迫る

    接ぎ木は、異なる種類の植物の茎や枝などを切ってつなぎ合わせ、“イイとこ取り”をして農業や園芸に役立てる方法だ。組み合わせにより病気や害虫、連作障害に強くしたり、収穫時期をずらしたりとメリットが大きいという。植物の見事な修復能力をうまく利用しているが、方法が広く知られているわりに、仕組みはよく分かっていなかった。こうした中、奈良先端科学技術大学院大学などの研究グループが、重要なスイッチ遺伝子やホルモンを突き止めるなど、謎の解明を進めている。 切り口の「カルス」どうしてできる 例えばキュウリとカボチャの胚軸(根と子葉の間の茎)に切り込みを入れ、接ぎ木することが広く行われている。別の種をつなぐなんて…何だか荒っぽいことにも思えるが、正しくやれば植物は乗り越えてくれるという。切り口には「カルス」という未分化状態の細胞の塊ができ、切り口をふさいでつなぎ合わさる。カルスはやがて、水分や養分が通る維管束

    なぜ植物は異種でも茎や枝がくっつくのか、接ぎ木の秘密に迫る
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    gabill 2023/01/01
  • オオカミを群れのリーダーにさせる寄生虫、研究で明らかに

    寄生虫がオオカミの行動に影響を与えていることを示す研究が初めて発表された。(PHOTOGRAPH BY SHUTTERSTOCK, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) オオカミに独立を決意させたり、群れのリーダーであることを主張させたりする要因は何だろうか。この疑問は長年、科学者の興味を引いてきた。2022年11月24日付けで学術誌「Communications Biology」に発表された最新の研究によれば、寄生虫トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)に感染したオオカミは、感染していない個体に比べて、群れのトップに立つ可能性が高いという。 この発見は、何が動物の行動に影響を与えるかについて、より幅広く考えることを迫るものだと、研究に参加したキラ・カシディー氏は考えている。氏は米モンタナ州の非営利団体(NPO)イエローストーン・ウルフ・プロジェクトの野

    オオカミを群れのリーダーにさせる寄生虫、研究で明らかに
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    gabill 2022/12/03
  • 斬新なアイデアをシャワー中にひらめくのはなぜか、進む研究

    シャワーを浴びているときに、画期的なアイデアが浮かんだことはないだろうか。 (PHOTOGRAPH BY ELIZABETH CECIL, THE NEW YORK TIMES VIA REDUX) シャワーを浴びているときや愛犬との散歩中に、ずっと悩んでいた問題の解決策や妙案が浮かんだことはないだろうか。 実際、問題に四六時中取り組んだり、発想を必死に求めたりするよりも、あまり頭を使わずにできる日々の雑事をこなしているときの方が、創造的なひらめきを得られやすいことが、ここ15年の研究でわかってきた。 「予期せぬときに斬新な新しいアイデアが生まれると人々はいつも驚きます。私たちの文化には、そのような成果は懸命に取り組んではじめて得られるものだ、という通念があるからです」とカナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学の認知神経学者カリーナ・クリストフ氏は話す。 受動的な活動の最中に妙案が生まれるの

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    gabill 2022/08/17
  • ネパールのトラが13年間で約3倍に、ただし住民の犠牲者も増加

    ネパールのトラ保護区のひとつ、バルディア国立公園の浅瀬を歩くベンガルトラ。(PHOTOGRAPH BY UTOPIA_88, GETTY IMAGES) ネパールが、トラ保護の首位を独走している。 7月29日、ネパールは絶滅危惧種であるトラが国内に355頭いることを確認したと発表した。2009年の推定数121頭から約3倍に増えたことになる。(参考記事:「動物大図鑑:ベンガルトラ」) 2010年にロシアで開かれた世界トラ保護会議「トラサミット」では、野生のトラが生息する13カ国すべてが頭数を倍に増やす目標に合意した。ネパールだけがこれを達成した。 成功の主な要因は、トラの保護に「政府が自ら積極的に取り組む姿勢を示し」、厳しい密猟取り締まり政策を実施していることだと話すのは、野生ネコ科動物の保護団体「パンセラ」のトラ部副部長アビシェック・ハリハル氏だ。パンセラは、ネパール政府による最近のベンガ

    ネパールのトラが13年間で約3倍に、ただし住民の犠牲者も増加
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    gabill 2022/08/03
    虎が増えている。そして犠牲者も増えている。「犠牲になった住民がトラになっている」と考えると辻褄があうな。
  • ホリネズミが「農業」、地下トンネルで作物を育て食料に、研究

    トンネルを掘ってできた土を捨てるナントウホリネズミ。(PHOTOGRAPH BY HOUSTON WELLS) 農業を営むのは、人間だけとは限らない。例えばハキリアリは、切り落とした木の葉を巣に持ち帰り、そこで菌類を育ててエサにしている。腐った木の中で菌類を育てる甲虫もいる。あるスズメダイの仲間は、好物の藻が生える場所の手入れをし、好ましくない藻が生えてきたら引き抜くという。(参考記事:「ハキリアリは農業を営む(パート1)」) そして今回、ナントウホリネズミ(Geomys pinetis)という小さな哺乳類も、植物の根を管理し、肥料を与え、べるために収穫していることを示す証拠が見つかった。この研究論文を7月11日付け「Current Biology」に発表した研究者たちは、これらの行動が農業の定義に当てはまると主張する。 「ナントウホリネズミは、植物の成長を助け、土壌を改善し、農作物の管

    ホリネズミが「農業」、地下トンネルで作物を育て食料に、研究
  • 第5回 日本の巨獣はなぜ消えた?

    国立科学博物館の2014年夏の特別展「太古の哺乳類展」は、日で発掘された絶滅哺乳類が一堂に会する希有な機会だ。それにしても、当にかつての日にはいろいろな動物がいたものだ。 化石記録があるかぎり集めてあるわけだから、たとえばゾウにしても数百万年前のミエゾウや、もっとまえのゴンフォテリウムもいて、進化の不思議に思いをいたす。 と同時に、なぜ、今、こういった動物たちがいなくなったのか、という疑問を抱く。2万年から3万年前までは、ナウマンゾウのような「超大物」の他にも、ヒョウやオオツノシカやヘラジカやバイソンなど、巨大動物相があった。北海道にはマンモスもいた。もちろん、今の日列島にも、シカやツキノワグマやヒグマ(北海道)やキツネやタヌキやニホンザルもいるわけだが、この特別展で見るものに比べると小振りだ。かつての動物相と肩を並べられるのはせいぜいクマくらいだろうか。 では、なぜ? どうして、

    第5回 日本の巨獣はなぜ消えた?
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    gabill 2022/05/17
  • 世界遺産:古代都市カホキアとは何か? その歴史と謎

    推定62万立方メートル分の土から作られた高さ約30メートルのモンクス・マウンド。米国のカホキア墳丘群州立史跡で最も高い建造物だ。(IRA BLOCK/NATIONAL GEOGRAPHIC IMAGE COLLECTION) 米国イリノイ州、ミシシッピ川の東に、先住民が築いた大都市の遺跡がある。カホキアだ。西暦1000年から1200年代の最盛期には、この都市は面積約16平方キロメートルに達し、住民たちは墳墓や公共建造物、さらには「ウッドヘンジ」と呼ばれる天文観測所を建設した。 なかでも大きな存在感を放っていたのは、メキシコ以北最大の土塁であるモンクス・マウンドだ。複数の段からなるこの墳丘は、約30メートルもの高さにそびえていた。 カホキアの墳丘群は、その昔、メキシコの砂漠と北極圏に挟まれた地域において最大規模をほこった「ミシシッピ文化」の核となる遺跡だ。農業文明であるミシシッピ文化は、西暦

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    gabill 2021/12/05
  • 単細胞性の酵母が試験管で「巨大な多細胞体」に進化、驚きの実験

    ダーウィンが来た! 生命大進化 第1集 生き物の原型が作られた(古生代~中生代 三畳紀) 古生代、中生代、新生代を俯瞰し、生命がどのように生まれ、時代を生き抜き、進化したのかを圧倒的なビジュアルとともに見る、壮大なドキュメンタリー。第1集「生き物の原型が作られた」では、地球誕生から古生代、中生代 三畳紀までを網羅。〔全国学校図書館協議会選定図書〕 定価:1,980円(税込) amazon 楽天ブックス

    単細胞性の酵母が試験管で「巨大な多細胞体」に進化、驚きの実験
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    gabill 2021/09/21
  • オウムにも文化? ごみ箱を開ける技術が徐々に広がる

    キバタンは、オーストラリア東部の開発の進んだ地域でよく見られる、人目を恐れない鳥だ。(Photograph by ROBERT CLARK, NATIONAL GEOGRAPHIC IMAGE COLLECTION) オウムは多才だ。人間の言葉をまねるだけではない。音楽に合わせて体を動かせるし、進んで仲間を助けることもできる。そして最新の研究で明らかになったのは、新たな行動を互いから学べることだ。ほんの数十年前まで、この能力を持つのは人間だけと考えられていた。 キバタンという、オーストラリア東部の都市部でよく見られるオウムがいる。群れで暮らす騒々しい鳥だ。シドニーで、その何羽かがゴミ箱を開ける方法を見つけ出した。するとまもなく、ほかのキバタンもこの行動をまねて、新たな料源を手に入れた。 この発見は、オウムが「文化を持つ動物たちの仲間入りを果たした」ことを意味していると、今回の研究のリーダ

    オウムにも文化? ごみ箱を開ける技術が徐々に広がる
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    gabill 2021/08/09
    またオウムのせいでゴミ箱が撤去されそう。