鈴木楽器製作所(浜松市)は、オリジナルの電子楽器「オムニコード」を7月に再販する。「Am」や「C」などコードボタンを押しながらセンサー部分を指でタップしたり、スライドしたりするとコードに対応した音が出る。 オムニコードは北米の楽器「オートハープ」の電子化を目指して開発され、1981年に発売された。…
自民党の清和政策研究会(安倍派)が訂正した2020年の政治資金収支報告書。支出時期を「不明」とする所属議員側への寄付が多数追加された=東京都千代田区で2024年1月31日、玉城達郎撮影 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件を受け、清和政策研究会(安倍派)は31日、2020~22年分の政治資金収支報告書の訂正を総務省に届け出た。パーティー券収入計4億3588万円を追加し、所属議員側への計4億2742万円の支出も追加した。また、安倍派はこの3年分を含む18~22年の5年間で、所属議員95人(元職らを含む)への総額6億7654万円の寄付が記載されていなかったことを明らかにした。 安倍派などによると、追加された寄付額はパーティー券販売のノルマ超過分。派閥からキックバック(還流)を受けたり、事務所内でプールされたりして議員側で裏金化していたとみられる。今後、議員側も収支報告書を順次訂正する。
地下駐車場に置かれた鉄製の作品には、さびが発生していた。特に右上のダクトから外気が直撃する箇所は塩素(海塩)の影響とみられる黄色みを帯びたさびが目立つ=大阪府の公表資料から、黒川弘毅さん撮影 「美術作品に直接ステッカーが貼られている」 大阪府が公表した資料には、赤茶色にさびた作品の写真とともに、目を疑うような言葉が記されていた。 所蔵する美術作品を地下駐車場に置くなど不適切に扱った問題で、府は30日、作品の活用や保全を検討する専門家チームの中間報告を公表した。中間報告では、府が咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区)の地下駐車場に6年間も置いていた彫刻105点について、さびやほこりなど「保管環境が要因と思われる劣化」があったと指摘した。 ステッカーをはがすと、その部分は周りと比べて、さびが少なかったという。温湿度の変化も調べた専門家は「(作品のさびは)2017年以降急激に進行したと考えられ、
差別や不謹慎さを含む表現を許さない「ポリティカルコレクトネス(政治的正しさ)」という概念が社会を覆い、表現者の間には萎縮ムードが広がる。ポリコレと表現の自由はどうバランスを取るべきか。ポリコレに詳しい武蔵野美術大の志田陽子教授(62)=憲法学=に聞いた。 ――ポリコレという言葉を最近よく耳にします。 ◆本来は「気付きを促す対抗言論」という考えです。米国では1960年代に公民権運動が活発化し、長年差別を受けてきた黒人や女性が「NO」と声を上げました。ポリコレという言葉はその過程で生まれ、「法的にはアウトではないが、政治的にはアウト」ということを明確に突きつけるものです。マイノリティーがマジョリティーと対等な立場で「私たちを傷付けている」と相手に気付かせる。ポリコレはそうした足場を支える重要な役…
岸田政権のデジタル改革が暗礁に乗り上げている。「コスト削減」をうたうが、想定通りの効果が出るのか先行きは不透明だ。期限ありきの進め方に、自治体からは悲鳴が上がっている。【後藤豪、横田愛】 ITビジネスの先駆者は行政DXをどう見ているのか。ヤフー元会長の宮坂学・東京都副知事のインタビューを記事後半に掲載します。 運用コスト7倍の自治体も 「費用が上がる自治体があったら駄目だろ。しっかりしろよ」。関係者によると2023年秋ごろ、河野太郎デジタル相は事務方にそう苦言を呈した。 現在、住民基本台帳や戸籍などのシステムは、自治体がそれぞれIT事業者に保守・管理を委託しており、仕様がばらばらだ。 政府の計画では、主要な20業務について、25年度末までに自治体がシステムの仕様を統一する「標準化」を実施。さらに、国と自治体が共通で使えるデジタル基盤「ガバメントクラウド」を整備し、インターネット経由でシステ
1日に発生した石川県能登地方を震源とする地震で、X(ツイッター)には偽の被害を訴える投稿が相次いだ。 「津波到達になった瞬間NHKのアナウンサーがすごい怒鳴ってる! 危機感の伝わってくるアナウンスなので北陸新潟能登半島の方逃げてください」 地震発生から約3時間後の1日午後7時ごろ、このメッセージと共に、黒い津波が自動車をのみ込み市街地に押し寄せる映像が次々と共有された。投稿は瞬く間に拡散し、2日午後3時時点で約280万回表示され、約3800件の「いいね」が付いた。 しかし、この映像は2011年の東日本大震災で岩手県宮古市を襲った津波を撮影したものだった。X上では「誤った情報流すな」などと非難の声が上がったが、映像は他のユーザーによって転載された。
日本の風物詩とも言える音に苦情が寄せられ、行事の中止や方法の変更を余儀なくされるケースが相次いでいる。東京都のある寺は今年、31日の除夜の鐘を中止する。毎月2回、早朝についてきた鐘の音が「うるさい」と、警察に苦情が寄せられたことがきっかけだった。一年を締めくくる百八つの鐘は騒音なのか。 「除夜の鐘中止のお知らせ」。師走を迎えた東京郊外の寺の入り口に、そんな書き出しの一枚の紙が張り出されていた。「お知らせ」によると、苦情があったのは今年5月。所轄の警察署から連絡が来た。寺では毎月1日と15日の朝5時に鐘をついてきたが、回数を減らすことにした。 だが半年後の11月、いつものように鐘をついた数時間後、墓地にあった手おけ30個が全て燃える不審火が起きた。警察によると、苦情との因果関係は不明という。寺は朝の鐘つきをやめ、除夜の鐘も中止を決めた。
群馬テレビの取締役会が22日開かれ、武井和夫社長の解職決議が賛成多数で承認された。同日付で中川伸一郎専務兼報道局長が社長に昇格した。群馬県内唯一の地方テレビ局で、労働組合によると、武井氏は「ニュースなんか一つも流さなくていい」と発言し、有料の契約を結ばない自治体を取材しないよう求めるなど、過度な経費削減や頻繁な人事異動を繰り返したとされ、筆頭株主の県も問題視。労使対立が異例のトップ解職に発展した。 関係者によると、22日の取締役会では、解職決議の理由について「(経費削減のため番組制作の外注をやめる)業務の内製化が性急で強引」などと説明があった。武井氏は退席し、県や県議会などの取締役から反対意見はなかったという。武井氏は群馬銀行出身で、2014年6月に就任していた。
桐生市が生活保護受給者らから預かったとされる認め印の一部=群馬県桐生市で2023年12月18日午後4時44分、大澤孝二撮影(画像の一部を加工しています) 群馬県桐生市は18日、生活保護受給者などの認め印を1944本預かり、書類に押印していたと発表した。認め印は生活保護を担当する福祉課に保管しており、このうち資料が残っている2018年度以降を調査したところ、86世帯の通知書などについて本人の了解を得ずに課員が押印していたことが判明したという。市は「遠方で資料を取りに来られない場合などに使用した」と説明している。 同市によると、認め印を預かり始めた時期は不明で、受給者からの預かり証なども存在しなかった。同姓の印を使い回していた可能性があるほか、既に死亡している人のものも含まれているとみられ、本人に返却できない状態という。
軍事転用可能な装置を不正輸出したとして外為法違反に問われた化学機械製造会社「大川原化工機(おおかわらかこうき)」(横浜市)の社長らの起訴が取り消された問題で、警視庁公安部が有識者から聞き取った内容と異なる聴取報告書を作成した疑いがあることが、捜査に協力した大学教授ら4人への取材で判明した。毎日新聞が入手した報告書を確認してもらったところ、4人全員が「一方的に作られたものだ」と証言した。 この報告書は経済産業省に提出され、同社の装置が「輸出規制品に該当する」と判断される材料となった。経産省は当初、輸出規制品と認めることに消極的だったとされる。複数の捜査関係者は取材に「経産省を説得するには、有識者の『お墨付き』が必要だった」「有識者をだます形で報告書は作られた」などと話していて、有識者の証言と符合している。
東京都千代田区一番町の英国大使館跡地から弥生時代の集落跡が見つかったことが千代田区への取材で分かった。見つかったのは三菱地所レジデンス(東京都)などが再開発を進めている土地で、縄文時代のものも含めこれまでに竪穴住居跡が28棟確認された。ただ、遺跡として現地に残すことは難しい見込みで、調査後に埋め戻されてマンション建設が始まる予定。現地説明会も開かれない。都心における遺跡活用の難しさを改めて浮き彫りにした。 千代田区などによると、10月下旬までにこの土地で見つかった弥生時代後期前半(1~2世紀)の竪穴住居跡は21棟。縄文時代のものも3棟あり、そのうち1棟には貝が残っていた。時期が不明の竪穴住居跡も4棟あった。弥生土器や縄文土器も出土し、近世の上水木樋(もくひ)や井戸、地下室なども確認された。 調査は2024年3月まで行われる。調査対象となった約7700平方メートルのうち、まだ約3700平方メ
自見英子万博担当相は17日の衆院内閣委員会で、2025年大阪・関西万博の基本計画で想定する来場者数や参加国数について「達成したか否かをもって、万博が成功したか、失敗したかを判断するものではない」と述べた。 日本国際博覧会協会が20年に策定した基本計画では、来場者数2820万人、参加国150カ国と想定している。万博の効果を測定するための数値目標の設定については、「万博の意義が時代とともに変化している。一定の数値目標を掲げ、達成したかどうかで万博の成功、失敗を判断するものではない」と答弁した。 政府は毎年策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」などで、政策立案時に具体的な数値目標を定めることを重視している。 また、万博閉幕後に撤去し、木材として再利用する予定の木造建築物「大屋根(リング)」に関しては、「どのように活用するか、具体的なことが決まってはいない」と述べた。一部で大屋根として保存すべき
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済策などを検討している自民、公明両党のプロジェクトチーム(PT)は14日、政府に対する提言をまとめた。教団財産の保全を包括的に可能とする新法制定に向けた法案提出は、信教の自由を保障する憲法に抵触する恐れがあるとして見送った。 一方で、教団の財産流出を防止するため、不動産処分前の通知を教団に義務付ける宗教法人法の改正を盛り込んだ。元信者ら被害者の訴訟支援のため、日本司法支援センター(法テラス)による支援を強化する総合法律支援法の改正も求めた。 立憲民主党や日本維新の会が教団財産保全のために国会に提出した法案については「有識者からも信教の自由に抵触するおそれが強く指摘されている」とし、慎重な検討が必要との見解を示した。 PT座長の若宮健嗣元消費者担当相は14日、国会内で記者会見し「どうやったら迅速に幅広い形でさまざまなニーズに応えることができるのか、
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