「少女革命ウテナ」の主人公・天上ウテナは、なぜ、王子様になれなかったのか? 当時の資料や劇中の台詞を引用しつつ考察します。 昨年3つの「ウテナ」が終了した。TV版「ウテナ」と漫画版「ウテナ」と舞台版「ウテナ」である。TV版は「王子様はいない。あえて王子様になろうとする者は、こんなにつらい」という男性の女性に対する主張の出たラストになっていて、これは作品を創ったのがビーパパスの男性スタッフだったから、当然の結果だった。(さあ私とエンゲージして/さいとうちほ) 緊張のあまり吐きそうになりながら観た「少女革命ウテナ」の最終話「いつか一緒に輝いて」の放映日から、長い年月が過ぎようとしています。筆者の感想は「大変なものを見せられてしまった。どうしよう」でしたが、当時は、「よくわからなかった」という感想が大半でしたし、「期待はずれ」という評価もありました。 結末が「王子様になった天上ウテナが姫宮アンシ