敗戦直後の日本をゴジラが襲い、特攻隊生き残りの敷島(神木隆之介)を始めとする元軍人らが立ち向かう。映画「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」が大ヒット公開中だ。監督・脚本・VFX(視覚効果)の山崎貴さん(59)と、ゴジラをテーマにしたアートプロジェクト「GODZILLA THE ART」のゼネラルプロデューサーを務める解剖学者の養老孟司さん(86)が対談、「ゴジラとは何か?」を語り合った。 養老 一生懸命見ちゃいました。焼け跡、闇市、バラック、懐かしいというか、ああいう時代があったなと。私は兄貴に当たる世代が特攻へ行っています。 山崎 ゴジラは僕にとって戦争や核の象徴なので、その戦争の大きな切り口である特攻を組み込まなきゃいけないんじゃないかと考えました。 養老 ゴジラは銀座で暴れて服部時計店や日劇を壊す。せっかく戦争後も残った建物なのにまだ壊すか、と思って見ていました。