「米国の職場は、チームワークより個人プレー」「どんなイヤな人間でも成績さえ良ければ出世できる」。そんなふうに思い込んでいるとしたら、早めにその先入観を捨てたほうが賢明だ。スタンフォード大学のロバート・サットン教授いわく、いまや多くの米国企業で出世の最大の条件は、チームへの貢献。他人の成功をどれだけ手助けすることができたかは、個人プレーで好成績を上げるよりも評価項目として重視されるという。むろん、ただ良い人でいればいいというわけではない。行動しながら学ぶ自省的な人間こそ、この視界不良の時代に、周囲を引っ張ることができる本物のリーダーだとサットン教授は語る。チームワークを忘れつつある日本人にとって、その言葉は重い。 (聞き手/ジャーナリスト、瀧口範子) Robert Sutton(ロバート・サットン) 米ビジネスウィーク誌の「ビジネス界に最も影響力を与える10人の教授」に選ばれたこともあるスタ