6月29日から配信された「亜種特異点Ⅱ 伝承地底世界 アガルタ アガルタの女」は何もかもがずるい物語だった。 アストルフォとシュヴァリエ・デオンのあざとい新規立ち絵に、物語の中核人物にまさかのフェルグス・マック・ロイの起用、「歪められた英雄達」という造形によってまさかの敵役となるフランシス・ドレイク達に、事前には全く存在していなかったのに本シナリオの活躍によって人気者になったレジスタンスのライダーなどなど、ずるい要素を上げ始めればきりがないが、個人的に一番ずるいと感じたのは「『この物語は語り部の語っている事実を元にしたフィクションであり、この物語を読んでいる時点でここに起きている出来事は全て過去の出来事である』という入れ子構造のシナリオになっている」という物語構造にある。この物語構造により主人公もマシュもアガルタの女に登場した全てのサーヴァント達も、そして主人公を通して作品世界にアクセスし