35人が死亡した「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件で、全焼したスタジオにあったサーバーから制作中の作品の原画などのデータが回収された。京アニの制作者たちの「生きた証し」が残っていた――。悲しみに沈むファンたちの間にも反響が広がっている。 サーバーは全焼した3階建てスタジオの1階にあった。紙の原画は被害を受けたが、周囲をコンクリートに覆われた部屋にあったことでサーバーは焼損を免れ、消火活動の水の影響も受けなかったとみられる。 電源は喪失していたが、同社は専門家に協力を求め、データを取り出す作業にあたった。記録されていたデータについては「欠損なく回収された」と説明。デジタル化されていた制作中の作品の原画や絵コンテ、過去の作品の原画など多数が含まれていたという。 アニメ制作会社の関係者は、制作現場にあるサーバーには「作画など現在進行形の作業データがあるだろう」とみる