宮下芳明 Homei Miyashita (Professor, Meiji University) @HomeiMiyashita 明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 教授・学科長。テレテイスト/テレイート/味覚メディア/調味家電/調味食器/味のタイムマシン/味覚共有を研究。#イグ・ノーベル賞 受賞。 #エレキソルト 反響の大きい発信→ bit.ly/3419wxF (研究室)miyashita.com
山形大学は6日、米のたんぱく質を原料に肉に代わる「代替肉」を作ることに世界で初めて成功したと発表した。将来、新たな代替肉として普及することが期待されるという。 肉などの動物性のたんぱく質は、生産や輸送の過程で、大量の温室効果ガスを発生させることから、近年、環境への影響が指摘されている。こうした中、山形大学の渡辺昌規教授は、食品メーカーと共同で、米のたんぱく質から肉の食感などを再現した「代替肉」を作ることに世界で初めて成功した。原料は米ぬかからこめ油を抽出する際にできる「脱脂米ぬか」というものだ。こめ油を作る際は原料の8割以上が「脱脂米ぬか」として残り、その多くは廃棄されるため利活用が課題となっていた。この代替肉は国内での自給が可能なほか、アレルギーの原因となるアレルゲンがないことなどが特徴で、将来、新たな植物由来の代替肉として普及することが期待されるという。また、収益性が高い持続可能な農業
楽しかった物理の授業の思い出を描いた漫画が、大きな反響を呼んでいます。難しそうな科目も、こういうのなら好きになれそう! 実験には教科書読むだけじゃ分からない楽しさがあります 作者の翠にしん(@midori_nishin)さんが、高校時代に経験した物理の授業でのこと。その日は花とみかんを液体窒素に入れた実験をしていました。 液体窒素から花を取り出すと、凍って粉々になることを見せてくれた先生。授業の終盤でみかんを入れっぱなしだったことに気が付きトングで取り出したものの、うっかり落っことしてしまいました。さて、このみかんがどうなるか予想してみてください。 多くの生徒は、ガラス玉が割れるような壊れ方をすると予想しました。しかし結果は予想外のものに。なんと外側の皮だけが砕け、中身は丸いままでした。この驚きの結果に教室は大盛り上がり、先生の実験愛にも火がついて更なる探求へと舵を切り始めました。この丸い
脳の地図を書き換える: 神経科学の冒険 作者:デイヴィッド・イーグルマン,David Eagleman早川書房Amazonこの『脳の地図を書き換える』は、『あなたの知らない脳――意識は傍観者である』など一般向けの脳神経科学本の著者として知られるデイヴィッド・イーグルマンの最新邦訳作である。彼はスタンフォード大学で「脳の可塑性」を教えている神経科学者で、本書もその可塑性──脳が柔軟に変化していく能力──がテーマとなっている。 近年、脳には驚異的に変化していく力があることがわかってきた。たとえば複雑な道を隅々まで覚える必要があるロンドンのタクシー運転手は空間認識に関係する脳の海馬の容量が大きくなることがMRIでわかったが、それと同じことが、脳のあらゆる領域と能力にまたがって起こっているのだ。本書が追求していくのは、そうした脳の可塑性の実態と、脳を超えて実社会に応用する可能性についてである。 デ
抜群によい質問です。簡潔でかつ奥が深い。身近な現象と量子論の深いメカニズムをつなげる本質的な問いです。何が言いたいかというと、難しくて私にはちゃんと説明できません。どうしましょう。でもこれでは答えになっていませんね。少し考えてみましょう。 棒磁石を2つに折って分けるととアラ不思議、折ったところにN極とS極が勝手に現れて、2つの磁石ができあがる。だったらもっと折ってみたらどうだろう。4つ、8つ、...。どこまで小さく折っても磁石のままなんだろうか。もっともな疑問ですよね。分子レベルになったらどうだろう。それは場合によるでしょう。でも確実に言えるのは、もっと分解して原子核と電子に分けてみたときです。そう。1つの電子は磁石なのです。 電子は自転しています(スピンといいます)。電荷をもつものが回転すると磁石になります。電子は小さな素粒子ですが、一つの立派な磁石です。 問題は、原子や分子など、大きく
その誕生を地元新聞も経済新聞も記事にしなかった。2年後、『コードの情報を白黒の点の組み合わせに置き換える』と最下段のベタ記事で初めて紹介された時、その形を思い浮かべることができる読者はいなかった。いま、説明の必要すらない。QRコードはなぜ開発され、どう動くのだろうか。 QRコードは、自動車生産ラインの切実な要請と非自動車部門の技術者の「世界標準の発明をしたい」という野心の微妙な混交の下、1990年代前半の日本電装(現デンソー)で開発された。 トヨタグループの生産現場では、部品名と数量の記された物理的なカンバンが発注書、納品書として行き来することで在庫を管理する。そのデータ入力を自動化するバーコード(NDコード)を開発したのがデンソーだ。 バブル全盛の1990年ごろ、空前の生産台数、多様な車種・オプションに応えるため、部品も納入業者も急激に増え、NDコードが限界を迎えていた。63桁の数字しか
エイズのワクチンの開発に取り組んでいる国の研究所は、開発中のワクチンをサルに接種した結果、エイズを引き起こすウイルスの排除に成功したと発表しました。研究所は、エイズの完治につながる発見だとしています。 エイズは免疫力が低下してさまざまな合併症を引き起こす病気で、エイズを発症させるHIVに感染したと国内で報告された人は、これまでに2万人を超えています。 国の研究機関、医薬基盤・健康・栄養研究所は、開発中のワクチンをカニクイザルというサルに接種したうえで、人工的に作ったHIVの一種を体内に入れて経過を確認しました。 その結果、7匹のうち4匹がいったんは感染したものの、その後、ウイルスが検出されない状態になったということです。 研究所は、ワクチンによって免疫の働きが増加したことで、ウイルスがサルの体内から排除されたと見ていて、5年後をめどにヒトへの臨床試験を開始したいとしています。 医薬基盤・健
あさりよしとおさんの『まんがサイエンス』が原作でフランスのアニメシリーズに!キャラクターかわいいなあ。『まんがサイエンス』、懐かしくて年末にKindle版を全巻大人買いしたところだった。 https://t.co/wDzWCQavG7
サンプルキャッチャA室から見つかった、第1回タッチダウンで採取された小惑星リュウグウの砂(Credit: JAXA)JAXAは12月15日の記者会見で、小惑星探査機「はやぶさ2」の持ち帰ったカプセルの中から、小惑星リュウグウの砂とガスが見つかったと発表しました。 地球外天体に由来するガスを持ち帰ることができたのは世界初のことです。確認できた砂の量は、目標の0.1g以上に対し、1g以上は採取できているだろうとのことでした。 サンプルコンテナの底から見つかったリュウグウの砂(Credit: JAXA)■夢にまで見た小惑星の砂会見冒頭、津田プロジェクトマネージャはビデオメッセージでリュウグウで採取された砂が相当量入っているということが確認できたこと、リュウグウ由来の気体も確認できたことを説明し、「私たちが夢にまで見た砂、地球外の天体のサンプルが今、私たちの手元にあるのです」とその喜びを述べました
「はやぶさ2」のカプセルが大気圏に突入し、オーストラリアで観測された火球=2020年12月6日、JAXA提供 探査機「はやぶさ2」から分離された小惑星リュウグウの岩石が入っているとみられるカプセルが、日本時間6日午前4時47分ごろ、オーストラリア南部の砂漠で発見された。カプセルの中にリュウグウの岩石などが確認されれば、初代の「はやぶさ」に続き、小惑星の物質を地球へ持ち帰ることに成功したことになる。 はやぶさ2は5日午後2時半、高度22万キロでカプセルを分離した。カプセルは6日午前2時28分ごろに大気圏に突入し、豪州上空で流星のような火球となって輝いた。その後、高度10キロ付近でパラシュート…
By Argonne National Laboratory 「超伝導」とは特定の金属や化合物を冷却した際、その物質の電気抵抗がゼロになるという現象です。超伝導が発見された1911年以来、超伝導は「低温下で発生するもの」とされ、最高でも摂氏マイナス23度の環境下で発生していました。しかし、アメリカ・ロチェスター大学の研究チームにより、超伝導が室温でも発生することが明らかになりました。 Room-temperature superconductivity in a carbonaceous sulfur hydride | Nature https://www.nature.com/articles/s41586-020-2801-z For The First Time, Physicists Have Achieved Superconductivity at Room Temperat
【ネタバレあり】量子物理学者に「映画『TENET テネット』がどうすさまじいのか」を教えてもらった2020.09.29 20:0072,408 山田ちとら クリストファー・ノーラン監督の最新作『TENET テネット』、もう観ました? 観たけど複雑すぎてよくわからなかったのは筆者だけではなかったはず。 そこで、作中に何度も登場した「エントロピー」という言葉について調べてから再度観に行ったんですが、それでもまだまだわからなかったよ…!! ならばプロに解説していただくしか理解への道は拓けない。というわけで、『TENET テネット』の科学監修を担当された東京工業大学理学院物理学系助教の山崎詩郎先生にお話を伺ってきました。 山崎詩郎(やまざき・しろう) Photo: かみやまたくみ東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。量子物性の研究で日本物理学会第10回若手奨励賞を受賞。『
多くの方が、直感で式①を選ぶだろう。正解だ。 式①の[オイラーの等式]が、世界で一番美しいとされる。ちなみに、式②の[ラマヌジャンの無限級数]は、最も醜いとされる数式だという。 最も美しい数式を探す実験は、認知科学者のセミール・ゼキが行った。 まずゼキは、fMRI装置を用いて、美しいと感じている人の脳の活性化している部位を特定した。美しい絵画を鑑賞する人の脳のうち、眼窩前頭皮質が活性化するという(*1) 。眼窩前頭皮質は、ちょうど眼球のソケットにあたる箇所に接している部分になる。 次にゼキは、数学者の協力を得て、多くの数式の中から、最も美しいと感じるものを選んでもらい、そのときの眼窩前頭皮質の状態を測定した。予想通り、美しい数式を見るとき、この部分の活性化が認められたという(*2)。数学的な美しさは、シンプルさなのかと考えると、興味深い。 問題:次の①と②のうち、どちらが美しいと評価される
上皇さまが新しい論文を学会に投稿されたことが分かりました。長年研究してきたハゼについて、17年ぶりに新種を発見された可能性があります。 上皇さまは、退位後も、皇居にある生物学研究所に通いハゼの研究を続けられています。関係者によりますと上皇さまは、ハゼの頭にある感覚器について数や配列のパターンなどを調べ、南日本に生息するオキナワハゼ属の新種とみられる2種類のハゼを発見し、論文を学会に投稿されたということです。 上皇さまはこれまでにも数種類の新種のハゼを発見し、多数の論文を執筆されています。新しい論文は年内にも公表されるとみられ、今回の2種類が新種と認められれば、2003年以来17年ぶりの上皇さまによる新種発見となります。(13日22:21)
大阪大学 准教授 中野 珠実 私たち人間は、およそ3秒に1回の頻度で自発的に瞬きをしています。瞬きの度に視覚の入力が0.3秒間ほど遮断されるので、起きている時間の約1割の視覚情報が瞬きのために犠牲になっています。それなのに、こんなに頻繁に瞬きをする理由は、未だに解明されていません。私は、この謎を解き明かすために、瞬きのタイミングに注目し、人々の行動や脳活動を調べてきました。今日は、これまでの研究により見えてきた瞬きの意外な役割についてお話したいと思います。 この図のオレンジ色に塗られた領域は、瞬きの度に活動が上昇しました。なかでも、黄色で囲んだ3つの領域は、デフォルト・モード・ネットワークと呼ばれる神経ネットワークを構成しています。このデフォルト・モード・ネットワークは、外界をモニタリングしているときは活動が低下するのですが、考え事をしているときなどに活動を増やすことが知られています。この
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く