エレバン(AP) トルコのギュル大統領は6日、サッカー・ワールドカップ(W杯)予選の同国─アルメニア戦を観戦するため、アルメニアの首都エレバンを訪問した。しかし約1世紀前のオスマントルコによるアルメニア人殺害を問題視する人々が、ギュル大統領訪問に抗議した。 ギュル大統領の車列のルートとなった道路沿いには何千人もの人々が詰め掛け、英語やアルメニア語で「われわれは正義を求める」「トルコは罪を認めろ」などと書かれたプラカードを掲げた。オスマントルコによって住民が立ち退きを命じられた場所の地名を掲げていた者もいた。 トルコの大統領がアルメニアを訪問したのは、アルメニアが1991年に旧ソ連から独立して以来初めて。両国間に国交はなく、国境は93年から閉鎖されている。ギュル大統領はアルメニアのサルキシャン大統領とともにW杯予選を観戦し、長年敵対してきた両国の関係改善につなげたい意向だ。 第一次世界大戦中