小学校5年生のときに初めて同じクラスになったその子は自分より背が高かった。その当時の自分の身長は140cmくらいだったはずなので、150cmか、それ以上あったはず。 自分より背丈があることや普段の口数が少ないことなどから、目に付くことはあっても話しかけようとはなかなか思わなかった。当時の自分はいまよりずっと社交的であったので、これは珍しいことといえた。 ふとしたきっかけでその子が絵を描くことが好きであることを知ってから興味が増して話す機会も増えた。普段はおとなしいというより何を考えているかわからない風であるのに、話しているとたまに子どものようにムキになったりするところがおもしろいなあ、と思っていた。そのときの自分たちはまさしく子どもではあったのだけれど。 あるとき、その子が友人と交換日記をしていることを知って、思わず自分もしたい、と思って誘って始めた。 狭い世界で生きている小学生でましてや