「サントリー天然水」のペットボトルのキャップ上面には、ちょっとした「秘密」がある。長野県と新潟県、北陸・東海エリアで販売されている製品に限り、各ペットボトルのキャップに固有のシリアル番号が不可視インクで印刷されているのだ。 同エリアで販売されているペットボトルのサントリー天然水は通常、「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」(長野県大町市、以下、信濃の森工場)で製造されたもの(図1、2)。シリアル番号は、同工場での品質管理のためのトレーサビリティーシステムに使われている。 どのペットボトルにいつ・どの設備で天然水を充填し、ラベルを貼り、倉庫のどのパレットに納めたのか、1本1本のペットボトルの履歴を追っているのだ。例えば、天然水を充填する設備が正常に動作しなかったと分かれば、既に後工程に流れてしまっていても、その設備で充填されたペットボトルをすぐに特定できる。これまで不具合発生時に製造し