2009年の首都圏連続不審死事件で男性3人に対する殺人罪などに問われた木嶋(土井に改姓)佳苗被告(42)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は14日、被告の上告を棄却した。死刑とした1、2審判決が確定する。 3件の殺人事件は木嶋被告の関与を示す直接証拠がなく、弁護側は公判で「被害者は自殺した可能性が高い」などと無罪を主張。裁判員裁判の1審・さいたま地裁は12年4月、死亡現場から発見されたものと同種の練炭や睡眠薬を木嶋被告が入手していたなどと状況証拠を積み重ねて有罪認定し、2審・東京高裁も地裁判決を支持していた。 1、2審判決によると、木嶋被告は09年、結婚情報サイトで知り合った当時41~80歳の3人を練炭自殺に見せかけて殺害するなどした。被告は2審判決後、東京拘置所に勾留されたまま結婚した。【伊藤直孝】