文具メーカーのパイロットが2013年10月に発売した万年筆「カクノ」。ジュニア世代、特に小学生向けに創意工夫が施されたその機能性やデザイン性の高さで発売直後から話題となり、発売からわずか3ヵ月で販売数100万本を超え、万年筆としては40数年ぶりのミリオンセラーを記録した。 子供のためにデザインされた国産万年筆「カクノ」。今回は企画・開発を指揮した斉藤真美子氏、そして同製品のデザインディレクター・池田明教氏にお話を伺った 万年筆と言えば、近年は3,000円程度から購入できるものもあるが、1万円を超えるものは多く、"高級文具"というのが一般的なイメージ。ところが、カクノの企画前の段階で経営陣から与えられた課題は「1,000円で買える万年筆をつくること」だったという。 「1,000円で買える万年筆」という課題は、同社が2012年9月に20~30代の若い層に向けて発売した「cocoon(コクーン)