[2005/11/19] 新資料に基づき加筆 前回までに取り上げたスプライトチップたちは、いずれもヴィデオゲーム機のために開発されたものでした。しかしその後、競争の舞台はホームコンピュータの世界に移っていきます。アップルIIの成功により、ホームコンピュータが高級ゲーム機としても注目されるようになったためです。ゲーム制作を意識した作りのBASIC言語とパドルコントローラが標準で付属していたアップルIIは、最初のゲームパソコンであったともいえるでしょう。そしてこの着想にいち早く追随し、より強化する方向に向かったのが、アタリとテキサス・インストゥルメンツでした。 アタリVCSの発売を目前に控えた1977年夏のある日、グラスヴァレー・チームは、早くも次なる新型機の開発に着手していました。アップルIIを凌駕する高精度オーディオ/ヴィジュアルのゲームパソコン・アタリ800と、表現力はそのままに低価格化