滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年、男性患者の人工呼吸器を外して死亡させたとして殺人罪で懲役12年が確定し、服役した元看護助手西山美香さん(40)の裁判をやり直す再審の第2回公判が10日、大津地裁(大西直樹裁判長)で開かれた。検察側は求刑を放棄し、西山さんの無罪は一層確定的になった。 【写真】元看護助手「うれしいよりびっくり」 弁護側は改めて無罪を主張し結審した。判決は3月31日。 検察側は論告で「取り調べ済みの証拠に基づき、適切な判断を求める」と述べるにとどまり、求刑を放棄した。西山さんの無罪は一層確定的になった。 弁護側は最終弁論で、患者は自然死だったが、滋賀県警が西山さんの刑事への好意を利用するなどして自白を誘導し「事件」に発展させたとし、「新たな有罪立証をしないならば無罪論告をするべき」と検察側を批判。裁判所に対し、「逮捕以降の苦痛を和らげるため、明快な無罪判決を」と求めた。