我々が「アイヌ」で連想するのは、概ね「アイヌ絵」に描かれたイメージである。「アイヌ絵」とは18世紀から19世紀に和人によって描かれたものである。従って当該期の和人にステロタイプや表象が反映されていることに注意する必要がある(「http://www.ainu-museum.or.jp/nyumon/nm07_rks05.html」参考として佐々木利和氏の説明。この文章のネタ元でもある)。 ステロタイプとは『大辞林』には「ものの見方・態度や文章などが型にはまって固定的であること」とある。要するに固定観念・先入観で、「○○は××だ」という思い込みのことであろう。一例を挙げれば、昔私が宿直のバイトをしていた時に、食事をつくる担当の人が「関西人だったら薄味だね」と言って、実際に薄味の食事を作ったが、実際には私は濃い味付けが好みなのだ。もっとも関西が「薄味」と言っても、味が薄いわけではないのだが。 次