自民党安保調査会長の中谷元・元防衛相に聞いた。 --イラク派遣部隊の日報が見つかった。 ◆日報は司令官が夜を徹して部下から聞いて作り、(日々の)活動の判断材料になる。保管されているのは当然で、どこかにあると思っていた。 --南スーダン派遣部隊の日報の廃棄・隠蔽(いんぺい)問題を受け、防衛省は日報の保存期間を10年に改めた。妥当か。 ◆あるべき姿になった。保存期間が10年でその後に国立公文書館に移管する運用でよい。ただ、対処要領、警備状況なども書かれており、開示すると部隊の活動、要員の安全確保に影響が出る。安全管理上不開示にすることも大事だ。米国ではオペレーション(作戦)にかかわる情報の扱いは厳格で、10~20年後に公文書館で公開している。(日報は)秘密を保全すべき性質からして、一般の公文書と同じ扱いでよいのだろうかと思う。