イギリスの傑作古典小説『高慢と偏見』になぜかゾンビをつっこむという,どう考えても作者の頭がどうかしているパロディ(マッシュアップ)小説の映画化。原作の『高慢と偏見』が好きだったし,どうB級映画化したのかが気になったので見に行ったら,予想通りの面白さであった。 ストーリーの基本ラインは『高慢と偏見』の通り……と言いたいところだが,ゾンビが混入されているせいで後半は大きく捻じ曲げられていくことになる。というか前半も,本筋から外れていないだけで,原作では優雅なお茶会で姉妹が語り合うシーンがカンフーの修行しながら語り合うシーンに変わっているし,何よりダーシーが高慢さを捨ててリジーに愛を告白する(が,リジーの偏見により振られる)という原作屈指の名シーンもなぜかカンフーバトルになるというぶっ壊し具合で(私が見た劇場はここで観衆一同大爆笑であった),この映画最大の“加害者”はゾンビというよりカンフーだっ