前2作についてはダイジェストを書いていたが,今年6月7日に発売された拙著「国家の統計破壊」についてはダイジェストを書くのをさぼっていた。 国家の統計破壊 (インターナショナル新書) 作者: 明石順平 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル 発売日: 2019/06/07 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 今さらながらではあるが,ダイジェストを書く。 この本は,要するに,安倍政権による統計「かさ上げ」の実態を暴いたものである。 国会の議事録を多く引用しているので,前2作と異なり,人物がたくさん出てくるドキュメンタリー要素があるのが一つの特徴である。 第1章 「賃金21年ぶりの伸び率」という大ウソ 2018年8月,同年6月の毎月勤労統計調査速報値における名目賃金伸び率が3.6%を記録し,「賃金21年ぶりの伸び率」(又は賃金21年5ヵ月ぶりの伸び率)として,各社が一斉に報道する