「極楽」を示すバス停。道路の先には極楽橋(左奥)がある 「極楽」。それは鹿児島県霧島市溝辺町竹子にあった。山間地の集落。お年寄りを中心に約30戸が暮らす。極楽は、ひっそりとした所だった。 バス停に掲げられた地区民手作りの看板はこう説明する。《極楽院、極楽寺、極楽トンボ、極楽鳥。極楽の名の付くものは数々あれど、極楽ずばりその名の地は世界広しといえどもほかになし。ありがたや……》 集落を流れる網掛川には幅約3メートル、長さ約10メートルの小さな極楽橋があった。渡ってみたが、特別な世界に通じているわけではなかった。 近くには「祝儀園」「平和」という珍しい地名もある。これらの地名の由来は町の郷土誌にも書かれていないという。 「極楽」「祝儀園」と書かれたバス停を見て、思わずにっこりする人も多いという。これらの場所は、心に小さな幸せをもたらしてくれる所なのかもしれない。(周防原孝司)
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く