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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (16)

  • 『タテの国』の著者による、100年ごとに5万年後の未来までを観測するド真ん中で壮大な規模のSF長篇──『未来経過観測員』 - 基本読書

    未来経過観測員 (角川書店単行) 作者:田中 空KADOKAWAAmazonこの『未来経過観測員』は、縦読みならではの物語を構築し次々と明らかになる世界の真の姿、無限構造の物語を描きだしてみせた漫画『タテの国』や宇宙をさまよい、偶然出会った無人の宇宙船同士で元素を奪い合う闘争を描いた短篇『さいごの宇宙船』など格的なSF漫画を次々と発表してきた田中空のはじめての小説作品だ。 もともと表題作の『未来経過観測員』がカクヨムにて掲載され人気となっていた。書はそこに短篇「ボディーアーマーと夏目漱石」が書き下ろし&追加された一冊になる。もともと『タテの国』などの作品を読んで今どき珍しいぐらいにド直球に「世界の真の姿」「宇宙の果ての果て」、「世界の終わり」に挑みかかるような作家で(そういう意味でいうと、タイプとしては劉慈欣やステープルドンを彷彿とさせる作風ではある)どの漫画もたいへん楽しく読んでい

    『タテの国』の著者による、100年ごとに5万年後の未来までを観測するド真ん中で壮大な規模のSF長篇──『未来経過観測員』 - 基本読書
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    ttop 2024/03/24
  • 既存の「わかりやすい」人類史を現代の知識・研究でとらえなおす、『ブルシット・ジョブ』著者の遺作となった大作ノンフィクション──『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』 - 基本読書

    万物の黎明 人類史を根からくつがえす (翻訳) 作者:デヴィッド・グレーバー,デヴィッド・ウェングロウ光文社Amazonこの『万物の黎明』は、世の中にはやってもやらなくてもいいようなクソどうでもいい仕事で溢れているのではないかと論を展開した『ブルシット・ジョブ』で知られるデヴィッド・グレーバーの最新作にして、遺作となった大作ノンフィクションである(単著ではなく、考古学の専門家デヴィッド・ウェングロウとの共著)。今回テーマになっているのは、サブタイトルに入っているように、「人類史」だ。 多くの(特に売れている)人類史には、環境要因に注目したジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』や「虚構」をテーマにしたユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』のように「わかりやすい切り口」が存在するものだが、書(『万物の黎明』)の特徴の一つは、数多語られてきた「わかりやすい切り口」の「ビッグ・ヒストリ

    既存の「わかりやすい」人類史を現代の知識・研究でとらえなおす、『ブルシット・ジョブ』著者の遺作となった大作ノンフィクション──『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』 - 基本読書
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    ttop 2023/10/12
  • 〝唯一真実の治療法〟に覚醒してしまった人たちが、反ワクチンの旗のもとに結集する、トンデモ医療アベンジャーズとでもいうべき傑作ノンフィクション──『リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話』 - 基本読書

    リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話:コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自由の最果ての旅 作者:マシュー・ホンゴルツ・ヘトリング原書房Amazonこの『リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話:コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自由の最果ての旅』は、リバタリアンが集まる自由な町を作ったら、そこは整備も何も行き届かなくなり、自由を目当てにやばい奴らが集まってきたという実話を描き出す『リバタリアンが社会実験してみた町の話:自由至上主義者のユートピアは実現できたのか』の著者マシュー・ホンゴルツ・ヘトリングの最新作である。 タイトルが前作と似ているが、同じ町が舞台など、内容に直接的な繋がりがあるわけではない。ただ、自由を求める人達、自由の旗印のもとに自分たちの意見を強引に押し通そうとする人たちが社会を歪めていった過程を描くという意味では、テーマが連続している。作は、ヒーリング

    〝唯一真実の治療法〟に覚醒してしまった人たちが、反ワクチンの旗のもとに結集する、トンデモ医療アベンジャーズとでもいうべき傑作ノンフィクション──『リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話』 - 基本読書
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    ttop 2023/08/21
  • 早川書房の2700作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたので、SF・ノンフィクションの新作を中心にオススメを紹介する - 基本読書

    早川書房の2700作品が最大50%割引という電子書籍セールが来たので、僕が読了済みのものからオススメを紹介しよう。早川書房は定期的にこの規模のセールをやることで知られているが、そのたびにラインナップが異なる。特に、前回のセール時には対象ではなかった最新の作品なども今回は多数セールに入っているので、今回は主に2022年10月〜23年4月頃に刊行された新作を中心にオススメを紹介していこう。 今回はざっと見ていたがセール対象の作品数も多いし、23年4月のまだ新刊ほやほやといえる作品までセールラインナップだしで充実した内容になっている。そのため、いつもより文字数&作品数増量で紹介しよう。下記はリスト。 amzn.to まずはSFから 三体0【ゼロ】 球状閃電 作者:劉 慈欣早川書房AmazonまずSFの目玉といえるのが劉慈欣の伝説的な中国SF三部作《三体》の前日譚長篇である『三体0 球状閃電』。前

    早川書房の2700作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたので、SF・ノンフィクションの新作を中心にオススメを紹介する - 基本読書
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    ttop 2023/06/23
  • イスラエルのSFを集めた、恐ろしく質の高い傑作アンソロジー──『シオンズ・フィクション』 - 基本読書

    シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選 (竹書房文庫) 発売日: 2020/09/30メディア: 文庫この『シオンズ・フィクション』は、イスラエルSFの傑作16篇を集めたアンソロジーである。訳者の一人である山岸真さんがの雑誌などで凄い凄いと書いていたので期待していたのだけれども、読み始めてみれば、たしかに恐ろしく質が高い作品が揃っている。それも、イスラエルの文化歴史を反映させた、あまり味わったことのない発想や表現が出てくるので、4篇ほど読んだところでイスラエルにこんなスゲーSFの書き手が存在していたとは……と幽遊白書の魔界トーナメントの気分を味わった。 しかし、それも不思議なことではないのかもしれない。編者二人による巻末に置かれた「イスラエルSF歴史」は、『イスラエルという国家は、質的にサイエンス・フィクション(SF)の国とみなしてもかまわない──地球上でただひとつ、一冊では

    イスラエルのSFを集めた、恐ろしく質の高い傑作アンソロジー──『シオンズ・フィクション』 - 基本読書
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    ttop 2020/10/08
  • 『三体』の劉慈欣が「近未来SF小説の頂点」とまで言った、ページをめくる手が止まらない圧巻の中国SF──『荒潮』 - 基本読書

    荒潮 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) 作者:陳 楸帆発売日: 2020/01/23メディア: 新書この『荒潮』は中国のSF作家を代表する一人と言われる陳楸帆による初の(そして今のところ唯一の)長篇SF小説である。陳楸帆の小説は、日でも刊行された現代中国SFアンソロジーである『折りたたみ北京』にも短篇「鼠年」が載っている。 この「鼠年」は、中国で遺伝子改造されたラットの逃亡と、その駆除隊に入った底辺層の駆除隊の青年を通して中国社会の苦境と世界を支配するゲーム・ルールを描き出していく、ローカル性とグローバル性が適度にブレンドされ、そこからさらにSFならではの情景に繋がっていく圧巻の短篇で、アンソロジー全体の中でも群を抜いておもしろかった。また、この『荒潮』は英語や、原語で読んだ人の評判もずば抜けて高く、最初から期待していたのだが──、実際読んでみたらこれがもうめちゃくちゃおもしろい! 久し

    『三体』の劉慈欣が「近未来SF小説の頂点」とまで言った、ページをめくる手が止まらない圧巻の中国SF──『荒潮』 - 基本読書
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    ttop 2020/02/01
  • 《天冥の標》から『息吹』まで、多数の傑作SFが刊行された2019年を振り返る - 基本読書

    息吹 作者:テッド・チャン出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/12/04メディア: 単行 傑作揃いの短篇集 今年のSFでまず中心的に語っておきたいのは*1、素晴らしい短篇集が多数出たことだ。たとえばテッド・チャン『息吹』は著者一七年ぶりのSF短篇集で、『メッセージ』の題名で映画化された短篇を含む前作『あなたの人生の物語』を上回る密度を誇る傑作ぞろい。中でも表題作「息吹」は我々の世界とは仕組みが異なる異世界の生活や原理を緻密に描き出しながら、一人の科学者の脳科学・物理学の追求を通して世界の真実に至ろうとする物語で、三〇ページほどの中に世界を探求することの喜びが緻密に織り込まれている。この一〇年で読んだ中で最上の一篇である。 ビット・プレイヤー (ハヤカワ文庫SF) 作者:グレッグ イーガン出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/03/31メディア: Kindle版他、外

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    ttop 2020/01/10
  • 二年連続でヒューゴー賞・ローカス賞を受賞した、自省的な人型殺人警備ユニットの日常録──『マーダーボット・ダイアリー』 - 基本読書

    マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫) 作者:マーサ・ウェルズ出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/12/11メディア: 文庫マーダーボット・ダイアリー 下 (創元SF文庫) 作者:マーサ・ウェルズ出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/12/11メディア: 文庫この『マーダーボット・ダイアリー』はマーサ・ウェルズのSFアクション連作中篇集である。上下それぞれに二篇の中篇が収められていて、特に上巻の「システムの危殆」はヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞の各ノヴェラ部門を授賞。続く「人工的なあり方」もヒューゴー賞、ネビュラ賞を授賞と(賞的な意味で)評価の高い作品。 それにこの創元文庫版は安倍吉俊のイラストもあいまって刊行がたいへん待ち遠しかったんだけれども、読んでみたらこれが期待通りのおもしろさ! 全篇通して自分のことを一人称で「弊機」を呼ぶ人型警備ユニット

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    ttop 2019/12/15
  • 天体物理学と宇宙戦争について──『宇宙の地政学:科学者・軍事・武器ビジネス』 - 基本読書

    宇宙の地政学:科学者・軍事・武器ビジネス 上 作者: ニール・ドグラース・タイソン,北川蒼,國方賢出版社/メーカー: 原書房発売日: 2019/10/25メディア: 単行この商品を含むブログを見る宇宙の地政学:科学者・軍事・武器ビジネス 下 作者: ニール・ドグラース・タイソン,北川蒼,國方賢出版社/メーカー: 原書房発売日: 2019/10/25メディア: 単行この商品を含むブログを見る全地球測位、通信、監視、ナビゲーション、気象観測など、現代の社会や軍隊は衛星に大きく依存している。それはつまり衛星を攻撃する価値も高まっているということだ。宇宙はどこよりも高い戦略高地であり、そこをどのように支配するのか、あるいは他国の支配に抵抗するのか──というのは今非常に重要なトピックになっている。 たとえば、2007年の1月に中国は自国の老朽化した気象衛星にミサイルを当てて破壊した。この破壊行為

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    ttop 2019/11/03
  • ゲームAIの基礎がこの一冊に集約されている!──『ゲームAI技術入門──広大な人工知能の世界を体系的に学ぶ』 - 基本読書

    ゲームAI技術入門──広大な人工知能の世界を体系的に学ぶ作者: 三宅 陽一郎出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2019/09/30メディア: 単行AmazonKindle書はゲームAIの研究と開発の最前線で戦い続けている三宅陽一郎さんの「ゲームAI技術入門」である。三宅さんはこれまで何冊もを書かれていて、入門編的な意味だと昨年出た『高校生のための ゲームで考える人工知能』も素晴らしいんだけど、書(ゲームAI技術入門)は技術評論社から出ているだけあって専門的にアルゴリズムを紹介・説明していて、しっかり理解したいならまずはこちらをオススメしたい。 とはいえ、ガチのゲームプログラマ向けというわけでもなく、文中にほとんどコードは出てこないし、基的にアルゴリズムの概念の説明に終始しているので、「ゲーム好き/ゲームAIに興味があるけどプログラムとか書いたことない」とかそういう人でもま

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    ttop 2019/10/07
  • 異世界からの”帰還後に”苦悩を抱き続ける少女たち──『不思議の国の少女たち』 - 基本読書

    不思議の国の少女たち (創元推理文庫) 作者: ショーニン・マグワイア,原島文世出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/10/31メディア: 文庫この商品を含むブログを見る『不思議の国の少女たち』とは不思議な題名だが、読み始めてすぐに納得がいった。これは「不思議の国」や「ナルニア国」といったファンタジックな世界から”帰還した後”の少年少女たちが集まる全寮制の学校での物語なのだ。子供たちは異世界で大冒険を成し遂げた後、さまざまな理由によって元の世界へと帰還する。そして、その時の経験を大人たちに語るが、まずもってその内容が正しく理解されることはない。 大人からすればそれは子供にありがちな幻想的な誇大妄想、あるいは何らかの理由によって家出した時の、精神的トラウマによるショック症状にしか捉えられないからだ。そうした子供たちを救うために、学校は存在する。『入学するかもしれない子どもたちにと

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    ttop 2018/11/13
  • 植物状態の患者に意識はあるのか『生存する意識──植物状態の患者と対話する』 - 基本読書

    生存する意識 作者: エイドリアン・オーウェン,柴田裕之出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2018/09/19メディア: 単行この商品を含むブログを見る植物状態というと、通常は意識が完全にシャットアウトされ、意思疎通をはかることが困難な状態だという理解がされているだろう。それに対し「実は違う、植物状態とされている患者の中にも、意識が応答を返す人もいる」と証明し、さらには植物状態の患者と部分的な意思疎通を行うことまで可能にしてみせたのが神経科学者の著者、エイドリアン・オーウェンである。書は、その道程を一冊にまとめたものだ。 最も重要なのは、次の点かもしれない。物事を認識する能力が皆無だと思われている植物状態の人の一五〜二〇パーセントは、どんな形の外部刺激にもまったく応答しないにもかかわらず、完全に意識があることを、私たちは発見したのだ。彼らは目を開けたり、唸ったり呻いたりすることも

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    ttop 2018/09/24
  • 転生したら人工知能にさせられ、有無を言わせず居住可能惑星探査に送り出された件──『われらはレギオン1 AI探査機集合体』 - 基本読書

    われらはレギオン1 AI探査機集合体 (ハヤカワ文庫SF) 作者: デニス・E・テイラー,EVILVIT,金子浩出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/04/04メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見るSF大会に欠かさず参加し誰かれ構わずSFネタを喋り散らすクソSFオタクであるボブは、無神論者で、人体冷凍保存会社(死亡した直後に頭部のみを切断し、未来の技術が生き返らせられるようになるまで保存しておく会社。ちなみに実在する。)と契約するような人間だが、そんな彼がある日突然の交通事故で死んでしまう──。 意識を取り戻した彼がいるのは、なんと117年後のキリスト教原理主義国家となったアメリカ。そのうえ彼は生身の身体を持たない複製人(レプリカント)*1となっていた! 国家の所有物となった彼に与えられた任務は居住可能惑星探査! 自己増殖する自動恒星間探査機に知的機能の制御係とし

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    ttop 2018/04/08
  • 共感によって繋がった"悪の勢力"vs賄賂も脅迫も通用しない選りすぐりの"善の勢力"──『マルドゥック・アノニマス』 - 基本読書

    能力者同士の”勢力”間の争いを描いてきた『マルドゥック・アノニマス』もついに第三巻。一巻も二巻もドチャクソおもしろかったけれども、三巻はその遥か上をいく面白さだ。二巻ですでにギア・フルスロットルだと思っていたが、あれはまだまだ序の口であった。三巻に至っては、アホほどおもしれえ、なんだこれはなんだこれは……と呆然としながら読み進めてしまった。おもしろすぎて頭痛がしてくるぐらいだ。 huyukiitoichi.hatenadiary.jp この『マルドゥック・アノニマス』については、すでに『マルドゥック・スクランブル』全三巻、『マルドゥック・ヴェロシティ』全三巻の冊数を超えていくことがもう確定しているわけだけれども、現時点ですでに、冲方丁のすべての作品を合わせた中でも最高傑作になるんじゃなかろうかと期待してしまう(いや、アニメ脚ゲームシナリオあるしシュピーゲル・シリーズもあるし、”最高”を

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    ttop 2018/03/27
    どのマルドゥックを読んでどのマルドゥックを読んでないのかもはやさっぱりだぜ
  • SFの醍醐味がつまったSFコミック短篇集──『無限大の日々』 - 基本読書

    無限大の日々 作者: 八木ナガハル出版社/メーカー: 駒草出版発売日: 2018/02/28メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る著者八木ナガハルがコミケやコミティアで発表したオリジナルSF漫画を集めたこの一冊。SF物で一巻完結という時点で珍しいが、その中身は漫画という表現形式ならではの壮大なSFアイディア/光景をみせてくれる、SFとしての醍醐味がたんまり詰まった短編集だ。軌道衛星、何種類もの軌道エレベータ、昆虫型の異生物、機械知性に自由意志問題──といったいくつものネタを、守備範囲が海外SF小説メインのハードSF者と自己紹介する著者が調理していくので、それはまあおもしろいわな。 各作品をざっと紹介する 当は絵、ヴィジョン、見せ方をそのまま貼っつけてお見せしたいところだがそれは無理なので全八篇の収録作を順番に紹介していこう。まず最初に収録されているのは、別々の惑星で同じ

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    ttop 2018/03/12
  • なぜ、地球に巨大人型ロボットが埋められていたのか?──『巨神計画』 - 基本読書

    巨神計画〈上〉 (創元SF文庫) 作者: シルヴァン・ヌーヴェル,加藤直之,渡邊利道,佐田千織出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/05/11メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る巨神計画〈下〉 (創元SF文庫) 作者: シルヴァン・ヌーヴェル,加藤直之,渡邊利道,佐田千織出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/05/11メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見るある時、アメリカで全長約6.9メートルの巨大な手と、謎の記号が記されたパネルが発見される。16枚からなるパネルは、縱橫の長さは3メートル×9.8メートル。それらは、放射線炭素年代測定によると3000年前に作られた物だと考えられる。 そのうえ"手"はイリジウムという特別密度が高く、地球ではほとんど手に入らない(年間の採掘量はわずか4トンしかないレアメタル)珍しい金属で構成されている。

    なぜ、地球に巨大人型ロボットが埋められていたのか?──『巨神計画』 - 基本読書
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    ttop 2017/05/21
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