被爆体験や戦争を描いた漫画「はだしのゲン」を学校で閲覧制限した松江市教育委員会の対応について、下村博文文部科学相は21日の記者会見で、「特段の問題はない」と述べた。漫画の内容について、「教育上好ましくないと考える人が出るのはあり得る」とも話し、対応に理解を示した。 松江市教委は、旧日本兵がアジアの人々の首を切り落としたり、銃剣術の的にしたりする場面について、「過激で、子どもが自由にみられる状態で図書館に置くのは不適切」と判断。昨年12月、小中学校長に書庫などに納めるように指示した。教員が校内で教材として使うことはできる。 下村氏は、松江市教委の判断について「(内容を)子どもたちが誤って解釈する恐れがあるため、『教員と一緒に行う学習活動を大切にしたい』という考えに基づくもの。特段の問題はない」と指摘。「学校図書館には、子どもの発達段階に沿う教育的配慮の必要がある。児童生徒の自由な閲覧を避