菅首相は医療機関に対する政府の権限の弱さやワクチン治験の遅れに触れ「緊急事態に対応する法律を変えないといけないと痛切に感じている。落ち着いたら特別措置をつくらないといけない」と述べた。
菅政権は18日召集の通常国会に、新型コロナウイルス特別措置法の改正案を提出する。野党側が提出した法案を1カ月半もたなざらしにした上でようやく、という印象だが、とりあえずそれは置こう。迅速かつ丁寧な審議を期待したい。 改正案をめぐっては「罰則規定」に大きな焦点が当たっているが、それ以上に気になって仕方がないのが「予防的措置」の存在だ。緊急事態宣言を出す前でも、感染拡大を防止するために営業時間の短縮を求めたり、応じない業者に罰則を課したりできるらしい。 意味が分からない。だったらさっさと緊急事態宣言を出せばいい。 なぜ菅政権は、わざわざこのような「二重基準」を編み出したのか。それは、緊急事態宣言を出して政府が補償などの責任をとらされるのを避けつつ、国民の私権を制限して罰則を設ける権限だけは手にすることを目論んでいるからではないのか。 菅義偉首相がとにかく緊急事態宣言を出すことに及び腰だったこと
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