受託収賄罪などに問われた岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長に対する控訴審で、名古屋高裁は11月28日、一審の無罪判決を取り消して懲役1年6月、執行猶予3年、追徴金30万円の逆転有罪判決を言い渡した。「プール浄水設備導入をはたらきかけるため現金30万円を渡した」などとする業者供述の信頼性を認め、検察側の主張に沿った判決に対し、藤井市長は公判後の記者会見で「まったく受け入れられない」と反発、弁護団は速やかに最高裁へ上告する方針を示した。記者会見での主なコメントは次の通り。(ジャーナリスト・関口威人) ● 「現金授受はなかった」 藤井浩人市長(以下、藤井) 控訴審判決が出たが、大変驚いている。繰り返し申し上げるが、現金の授受はなかった。この点について、裁判所の判断は受け入れられない。判決理由は当初、逮捕されたときの検察側の主張そのままではないかと感じた。一審で私の話せることはすべて話してきた。この
4年前、鹿児島市で女性に乱暴した罪に問われた被告について、福岡高等裁判所宮崎支部は「裁判所が改めて行ったDNA鑑定で、別人のDNAの型が検出され、被害者の証言は信用できない」と指摘して、1審の実刑判決を取り消し無罪を言い渡しました。 1審では、被害者の体に付着していた体液について「量が少なくDNA鑑定できない」とする警察の鑑定が信用できると判断されましたが、2審の福岡高等裁判所宮崎支部が、専門家に依頼して改めて体液を鑑定したところ、別人のDNAの型が検出され、去年3月、男性は保釈されました。 12日の2審の判決で、岡田信裁判長は「被害者の体に付いていた体液から別人のDNAの型が検出されている。一方で、警察の鑑定でDNAの型が検出されていないというのは通常考えがたく、信用性に疑問がある」と指摘しました。そのうえで、「被害者の証言はあいまいで信用できない」として、1審を取り消して無罪を言い渡し
未登録の場合は「登録」ボタンをクリックします。 登録したい都道府県を地図から選択します。 確認ボタンをクリックすると登録が完了します。 ※登録した都道府県を変更するには「変更」ボタンをクリックします。 刑務所で服役後、無実が明らかになった県内の男性が、国や県に損害賠償を求めている裁判で、男性の取り調べを行った検察官への尋問が行われ、無実を示す証拠があったのに起訴したことについて、検察官は「記録は見たが内容を精査していなかった」と述べました。 この裁判では、女性に乱暴した罪などで刑務所に2年1か月服役後、無実が明らかになった柳原浩さん(46)が、「無実を裏付ける証拠があったのに無視され、自白を強要された」として、国や県に対して1億円あまりの損害賠償を求めています。21日、富山地方裁判所で開かれた裁判では、事件当時、柳原さんを取り調べ起訴した検察官に対する尋問が行われました。この事件では、事
PC遠隔操作事件で起訴後も勾留が続いている片山祐輔氏は、今もなお、弁護人以外とは誰とも面会できない「接見禁止」の状態が続いている。家族とも会えず、手紙のやりとりもできない。これに対し、弁護団は接見禁止決定の取り消しを求めたが、東京地裁刑事14部(藤原靖士裁判官)は、「現行法に被告人や弁護人が接見禁止決定の取り消しを請求できる規定がない」として、請求を棄却。これに対し、弁護側は「法律家の悪しき形式論だ」(木谷明弁護士)として、近く異議申し立ての準抗告を行う。最終的には最高裁の判断を求めることが予想され、事件そのものとは別に、被告人の面会の権利を巡る司法判断が注目される。 異議を申し立てることすらできないのか木谷弁護士は、後輩である東京地裁裁判官の判断を「情けない」片山氏は、今年2月10日に逮捕されてから、捜査の間、ずっと身柄の勾留と接見禁止が続いた。捜査は6月28日に終結。だが、その後も勾留
身に覚えのない盗撮容疑で警視庁立川署の警察官に身柄を拘束され、指紋やDNAを採取されたとして、都内の男性会社員(28)が23日、指紋などのデータ削除と500万円の損害賠償を都などに求める訴訟を東京地裁に起こした。 訴状によると、男性は昨年3月、JR立川駅をスマートフォンで撮影しようとした際、通行人に盗撮の疑いをかけられ、交番などで取り調べを受けた。令状なしで指紋採取や自宅パソコンの提出を強要され、「女性のスカートの中を撮影し、画像を消去した」と上申書も書かされたとしている。 結局、事件は送検もされず、男性の代理人弁護士が抗議。同署が今年2月、「すべて男性の承諾を得て行ったことで、不適切な点はない」と回答してきたため、提訴したという。 警視庁は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。
主任弁護人の佐藤博史弁護士の怒りが炸裂した。まずは検察官に。そして報道陣に対して。5月22日の第1回公判前整理手続きが終わった後の記者会見の席上である。検察側が提出した証明予定記載事実に事件と被告人のつながりについてまったく記載されていないという「異常なもの」(佐藤弁護士)だった。唯一の警察官調書が開示されたものの、肝心の部分は黒塗り。弁護側の公訴棄却の申し立てはほとんど報じられず、また雲取山山頂から今月になってメッセージ入りの記憶媒体が発見されたという警察情報はそれなりの大きさで伝えられた。この警察情報を無批判に報じたマスメディアについて、佐藤弁護士は「警察の御用聞きはやめてもらいたい!」と一喝した。 「異例」づくめの検察の対応この日の公判前整理手続きには、被告人の片山祐輔被告もスーツ姿で出廷した、という。裁判官が黙秘権の告知をしたが、特に本人が話す場面はなかったようだ。 弁護側は佐藤弁
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