戦後、壕の入り口付近の地中で発見された200点あまりの医薬品の一部。当時の状況などから、必要に応じて戻ってまた使おうと、撤退時に一時的に隠したものと考えられている。72年前から一度も開封されていない、リンゲル、ヨードチンキ、軟こうの瓶=2017年9月28日、沖縄県南風原町
「上映会で使用出来ないか」「若い人たちにもみて欲しい」というご要望を数多くいただき、 上映権付きDVDを発売しました!学校や職場、地域など上映会や勉強会や催しものなど、 皆さまの身近なところでこのメッセージを伝えてください。 こちらのサイトより、ご購入頂けます。 http://shop.kamanaka.com/?pid=101432732 みなさま、『戦争のつくりかた』という絵本は知っていますか? これは2004年、この国が戦争へと近づいていくのではないかと気づいた人たちによって制作された「絵本」です。 しかし、この絵本をいま開くと、驚くべきことに、いまの日本や私たちの日常はその絵本に描かれている「戦争へと導かれていく国」の姿へと日々近づいているように思えます。 終戦70周年を迎えた2015年、新たに戦争の悲しみと不条理を繰り返してはならないと考えた私たちは、この物語を広く伝えるためにア
あの戦争とは何だったのか。 あれが「防衛のための戦争」であったという見方は根強くある。しかし他方で、あれが「侵略戦争だった」と言われれば、そう思われる歴史的な筋もないことはない。 そのように世の中を二分するような全く異なる見解があるとき、正邪を軽々しく論ずるわけにはいかない。いずれの立場にも考えがあり、部分的に見ればそれぞれの主張には論拠があるからだ。あの戦争の背景にはかなり複雑な要因があった。それは、70年の時を経た今なおそう思う。 一口に言えば、日本人はそもそも浮き上がっていた。それは誰も否定できないはずだ。 私もその中の一人である。1941年の末に太平洋戦争が始まり、まだ20歳にも満たなかった感受性の強い時分の私は、いわゆる「興亜青年」のはしくれだった。「日本は神国である」という極めて単純な考え方──あまりに神がかり的で、独善的な思想がその背景にあった。 そもそも日本の近代とは、欧米
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