「化石燃料を掘るさ。ベイビー、掘るとも」 トランプが準備を進める「アンチ環境保護政策」の危険すぎる中身
「化石燃料を掘るさ。ベイビー、掘るとも」 トランプが準備を進める「アンチ環境保護政策」の危険すぎる中身
海外からの投資が過熱する日本有数のスキーリゾート地ニセコでは、いまコスト高騰などが原因で手を引く開発業者が増えている。 米誌「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」が、開発計画を断念したニセコの事業者たちに話を聞いた。 開発コストは10年前の「3倍」 近年、ニセコから巨額の利益を得ようとしている開発業者らの思惑が外れつつある。海外の投資家たちからの投機により、日本の地価が史上最大レベルに高騰しているからだ。 ニセコで何年間も働いてきた開発業者たちによると、10年前と比べて開発費用が3倍にも跳ね上がったという。この2年間だけでも約30%もの値上がりだそうだ。銀行からの融資が難しくなったことや、行政が大規模な開発を制限したこともあり、新規投資のハードルは高くなっている。 「いまニセコに投資する人は、かなりのチャレンジャーです」と、ニセコの不動産会社ニセードの創業者ジョナサン・マーティンは語る。
12月にUSスチールの買収を発表した日本製鉄。今回の買収について、日米投資家だけでなく、USスチールの労働組合員にとっても雇用維持をもたらし、有用だと同社は主張してきた。その成否は定かではないが、海外企業の買収を続ける日本企業は、この事例から、労働者との関係について多くを学べると英紙「フィナンシャル・タイムズ」は主張する。 欧米企業の買収を続ける日本企業 日本製鉄は2023年12月中旬、USスチールを149億ドル(約2兆円)で買収すると発表した。しかし、同国の製造業の象徴である同社の吸収に、米国の政治家は反発している。 2月末には、全米鉄鋼労働組合(USW)が日本製鉄と秘密保持契約を結んだというニュースが入った。これは組合が買収に関して真剣な話し合いをするのに前向きだということを示すものだ。 同労組には製造業労働者85万人が加盟する。その支持を得られれば、非常にセンシティブな米国の選挙の年
日本の住宅メーカーは、需要が頭打ちとなった国内市場に見切りをつけ、米国進出に意欲的だ。「不況」と「労働力不足」という二大悪条件下で切磋琢磨してきた日本企業の参入は、米国の住宅事情に大きな変化をもたらすだろうと、英経済紙は指摘する。 遺灰を大きな風船に入れて成層圏で散骨する「バルーン葬」、嚥下しやすい柔らかいビスケット、運転免許証を自主返納した高齢者向けの割引サービス──少子高齢化はこれまで、日本社会に思いもよらない新たな商機をもたらしてきた。 さらに日本の人口動態の変化は、親と同居する18~29歳の米国人にも影響を及ぼそうとしている。2300万人に達するこの巨大な集団が、ついに実家から旅立つ日がやってくるかもしれない。 1月、日本の大手住宅メーカー積水ハウスが、米コロラド州で戸建て住宅事業を手掛けるM.D.C.ホールディングス(MDC)を49億5000万ドル(約7200億円)で買収すると発
欲や打算から解放されて、本当の意味で「他者とつながる」恋愛をするにはどうすればいいのだろう──元僧侶の筆者が、自分の経験を振り返りながら綴る。 この記事は、愛をテーマにした米紙「ニューヨーク・タイムズ」の人気コラム「モダン・ラブ」の全訳です。読者が寄稿した物語を、毎週日曜日に独占翻訳でお届けしています。 修行してから社会に帰ると… 10年前のことだ。当時の私は25歳で、もう3年も彼女がいなかったし、そもそも恋愛しようなんて考えもしなかった。その頃の私はヒンドゥー教の僧侶として仕え、瞑想をしたり、経典を勉強したり、インドやヨーロッパ各地を巡り、仲間の僧侶たちと一緒に奉仕していたのだ。 僧侶が禁欲することはよく知られているが、それはただセックスをしないということではない。それは、人と恋愛関係をもってはいけないということを意味する。 僧侶を指すサンスクリット語の「brahmacharyi」の本来
小田たちの発見は出発点にすぎない。人間自身が作り出したこの地球規模の環境災害を少しでも軽減したいなら、この細菌はもっと迅速かつ効率的に働く必要がある。 イデオネラ・サカイエンシスに関する最初の実験で、彼ら研究チームはこの細菌と一緒に長さ2センチ、重さ0.05グラムのプラスチックフィルムを試験管に入れ、室温で放置した。すると、細菌は約7週間でこの小さなプラスチックを分解した。 極めて印象的な結果ではあったが、プラスチック廃棄物に有意義な影響を与えるには、そのスピードはあまりにも遅すぎた。 幸い、この40年間で科学者たちは酵素の設計や操作に驚くほど習熟した。プラスチックの分解に関していえば、「イデオネラ酵素は進化のごく初期段階にあります」と、ポーツマス大学の分子生物物理学教授、アンディ・ピックフォードは述べる。 「イデオネラ酵素を進化へと導くことが、科学者たちの目標なのです」 微生物たちの驚く
「緑をいかに増やすか」は、世界の多くの大都市が抱える喫緊の課題だろう。そんななか、限られたスペースの有効活用のため、使われなくなった鉄道や道路の「高架橋」が注目を集めている。だが、単に高架廃線を公園に変えれば良いだけではないらしい。高架利用の成功例と失敗例を、英ランカスター大学の都市デザイン学教授、ニック・ダンが解説する。 2022年夏、英国マンチェスターで高架橋廃線跡を緑化した公園「キャッスルフィールド・ヴィアダクト・スカイパーク」がオープンした。これを機に再び関心を集めているのが、鉄道や高速道路といった帯状インフラを「リニアパーク」として公園に生まれ変わらせる取り組みだ。その数はどんどん増えている。 リニアパークの先駆けは、パリの「プロムナード・プランテ(クーレ・ヴェルテ)」だろう。1993年にオープンした当時、鉄道の高架橋跡を再利用した世界初の公園だと話題になった。美しい緑の遊歩道は
中国で「国家の精神と情緒に悪影響を与える」服装を禁止する法案がネットで公開された。その服装として挙げられたのが日本の着物だ。 中国内で大きな論争になっているこのキモノ禁止令が生まれた複雑な背景について、メルボルン大学で歴史学を教えるアントニア・フィネイン教授が解説する。 発端となった「蘇州着物事件」 2022年、ある若い女性が浴衣を着て、蘇州の景色を背景に写真を撮っていると、警官に声をかけられた。激しい口論の末、彼女は公共の秩序を乱したとして逮捕された。その一部始終は、彼女のスマホで録音されていた。 この「蘇州着物事件」は話題となり、警官の対応の合法性について議論が巻き起こった。 中国で着物を着たことが騒動につながったのはこれが初めてではないし、そして最後でもなかった。新たな騒動は2023年3月、1937年に大日本帝国による大虐殺があった場所として知られる南京で起こった。ある観光客が、寺院
中世イングランドではウナギが地代として納入されていたという。だがいったいなぜそんな慣習があったのか? 世界の知られざる事象を紹介する米トラベルメディア「アトラス・オブスキュラ」がその謎に迫る。 中世の地図製作法を専門にしてきた歴史学者のジョン・ワイアット・グリーンリーは、ツイッター上で自称する「たまげたウナギ史家」になるつもりなどなかった。 博士論文でウナギについて書くことを最初に提案したときは、却下されてしまったという。それでもとにかく、グリーンリーは中世のウナギについて勝手に研究を続けると、ウナギに対する彼の情熱に興味をそそられる人がでてきた。 グリーンリーが具体的に研究しているのは、ウナギが中世イングランドの経済と文化で果たした役割だ。それは現代人の多くが考えるよりずっと重要な役割だった。中世イングランドでは、ウナギが実質的に通貨になっていた。中世の小作農はこの魚で地代を払い、またほ
日本人建築家たちの作品は、世界でも人気を集めている。日本の建築の特徴とはどんなもので、そこから見習うべきことは何か。そして人々を魅了する建築物に溢れながらも、日本の都市があまり美しくないのはなぜなのかを、英国人の筆者が自虐を交えながらユーモラスに語る。 世界で活躍する日本人建築家 日本を縦断中の外国人がよく思うことがいくつかある。着物はどんな場面にも驚くほど適応する。カメラを振りまわし、何千枚もの写真を撮りまくる大量の日本人観光客は、少なくとも1980年代にはお決まりのギャグだった。だが、彼らはただ時代を先取りしていただけであって、その他大勢の我々といえば、iPhoneのおかげでやっとそれに追いついてきているのだ。 当然のことだが、日本はある面において完璧な社会である。人々の正直さの基準の高さたるや、コンビニでは6円のお釣りを受け取り忘れただけで店員が追いかけてきてくれるし、電車はもちろん
ローカスブルー株式会社を創業した宮谷聡氏。「宇宙飛行士になる」という夢はまだ諦めていない Photo: Maki Kusakabe 土木・建設業界の「常識」が変わってきている。これまで実際に“手”で計測した測量は、スマートフォンやドローンのレーザースキャナーに代替され、2次元の“図面”も3Dデータに置き換わっている。DXの大波が押し寄せているのだ。 すでに国土交通省は、2023年からすべての工事での3Dデータ適用を原則としており、DX化できていない事業者は置いてけぼりになってしまう。 そんなDX化が進む建設業界で、いま注目されているのが、3次元点群データ処理SaaS「ScanX」を提供するローカスブルー株式会社だ。立ち上げたのは宮谷聡氏。フランス・エアバス社で航空宇宙エンジニアとして働いたのち、アメリカ、そしてイスラエルのスタートアップでキャリアを積み、日本での起業へと至る。 フランス、ア
日々の生活でコンクリートを意識することはあまりないかもしれない。だが私たちの生活の質を大きく向上させたのは、コンクリートだ。その一方で、自然の驚異から人類を守ってくれるコンクリートは、環境に大打撃を与える存在でもあった。 この記事を読んでいる読者はほぼ間違いなく、体が直接コンクリートに触れているか、コンクリートに触れている別のものに触れているか、どちらかのはずだ。コンクリートは、人間が作り出したありとあらゆる人工物の総重量の46%を占めている。とはいえ、そのほとんどはありふれた風景に溶け込んでいて目立たない。 私たちはコンクリートに囲まれて暮らし、働き、コンクリートの上を歩き、運転する。コンクリートジャングルを動き回るその姿は、初めて森のなかを散策する都会の子供と似ている。形状や色は目に入っても、すべてがどのように繋がり合っているのかに思いを馳せることはあまりない。 人間がいるところには必
香港の食肉処理場で、従業員が、処理前の豚に襲われて死亡する出来事が起きた。これにインターネット上では「豚の復讐だ」という、恐怖に慄いたコメントが寄せられている。 この出来事は1月20日、香港北部にある上水食肉処理場で起きた。電気ショックによって気絶していた豚が突然、目を覚まし、近くにいた従業員の男性(61)に襲いかかったという。 男性が地面に倒れているところを別の従業員が発見。その時、男性の左足には30センチを越える長さの包丁が刺さっていたそうだ。 男性は、救急車で近くの病院に運ばれたものの、死亡が確認された。 この悲惨な事故を受け、香港労働省は声明を発表。「我々は今後も事故の原因特定を急ぐとともに、責任者への責任の追及と改善策を提言してまいります」とし、犠牲者へ追悼の意を表した。
「中国のコロナ規制が解除されれば、感染症の“津波”が押し寄せるかもしれない。死者は155万人に達する可能性すらある」──そう警鐘をならすのは、コロンビア大学で歴史学を教えるアダム・トゥーズ教授だ。 “監視社会”と言われる中国で、11月下旬から12月上旬にかけて、民衆によるゼロコロナ政策への抗議デモが各地で相次いで起こった。そうした声を受けてか、12月上旬から中国政府は長期にわたって実施してきた厳しいゼロコロナ政策を緩和する方向に舵を切っている。 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の抑え込みに成功していたこれまでの期間に、中国政府が医療ソースの充分な拡充に取り組まなかったために、「中国ではこれから何十万もの弱い立場の人々、もしくはそれ以上の人々が亡くなる可能性がある」とアダム・トゥーズ教授は指摘する。
日本在住の米国人作家マイケル・プロンコは、学生たちにアメリカ文学を教えるとき、戸惑ってしまうことがある。それはロバート・フロストの詩「壁直し」を教えるときだ。自由を奪う壁というものは壊すものだと思って生きてきたのに、日本人学生の反応を見ると、彼らは必ずしも「壁」に否定的ではないようで──。 教師の自信を打ち崩そうとするもの アメリカ文学概説の講座を教えていて楽しいのは、学生の回答を読むときだ。日本のマス教育を受けてきた学生たちの回答は概して当たり障りのない、ありきたりなものになりがちである。 女性の詩を読めば、学生たちは女性がいかに抑圧されてきたかを語る。アメリカの詩人、E・E・カミングスの詩を読めば、子供らしい言葉遊びが好きなのだと語る。ケルアックの小説の抜粋を読めば、旅に出たい気持ちが刺戟されるらしい。反戦歌を勉強すれば、「戦争はいけません」が出てくるのは避けがたい。 私は帰りの電車か
中国の動物園で飼育されている「前髪パッツン」のユニークな髪型をしたライオンを巡り、インターネット上で議論が展開されている。 バイラル化したきっかけは、広州動物園の来園者が、中国で人気のSNS「小紅書(シャオホンシュー)」に投稿したことだった。 A white lion in #Guangzhou Zoo has a cute hair style. pic.twitter.com/LmMys26t4l — Lijian Zhao 赵立坚 (@zlj517) May 31, 2022 写真にうつるライオンのたてがみは、不自然なまでに切り揃えられている。どこかで見たことがあるような、個性的なヘアスタイルだ。 多くのインターネットユーザーは、この髪型をブルース・リーやアンダーソン・パークなどの有名人と比較して冗談を飛ばすなかで、一部ユーザーからは髪型を疑問視する声があがった。
ロシアによる侵攻を受けて、ウクライナ政府は徴兵を視野に成人男性の出国を禁じた。そのため国境や列車の駅では、退避する女性や子供たちが、夫や息子や父親との涙の別れを余儀なくされる姿が多く見られる。 一方、合法あるいは違法な手段を使って国境を越えた男性たちもいる。国のために戦うのか、家族と一緒に生き抜くのか──究極の選択のなかで後者を選んだ男たちの葛藤に米紙「ワシントン・ポスト」が迫った。 娘と離れたくなかった ドミトリー・アレクシーフ(34)は、家族を連れてウクライナ国境まで車を走らせた。検問所で、自分だけ止められる可能性もある。そうなれば、その場で2人の子供に別れを告げねばならない。 国境まであと1キロほどの地点で、アレクシーフがその可能性を子供たちに伝えると、12歳の娘は、離れるのは嫌だと言った。それを聞いた彼は父親として、次の言葉を絞り出すことができなかった。 ついに検問所に着いたとき、
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ侵攻は、通信、衛星、貿易、インターネット、交通網など、かつてないほど緊密に結ばれた世界の中で起きた。 この戦争について「歴史的に類例がない」と指摘する意見を『フラット化する世界』の著者のトーマス・フリードマンが米紙「ニューヨーク・タイムズ」のオピニオン記事に寄稿している。 「リスクと影響は世界中に及ぶ」 米紙「ワシントン・ポスト」は、ロシアのウクライナ侵攻に関し、グーグル・マップの渋滞情報からロシア軍の軍事行動や、首都キエフから脱出する人々の動きを見ることができると報じ、「昔なら、現地で何が起きているのかを教えてくれる記者に頼っただろう」という研究者の声を伝えている。 また英紙「ガーディアン」も「初めてのティックトック戦争」と見出しを取り、インフルエンサーたちが戦争の恐怖を記録し発信する様子について報じている。 フリードマンはこうしたグローバ
鬱の人々の書き込みが集まる「樹洞」 2012年、中国東部・南京市に住む一人の学生がSNSの「Weibo(ウェイボー)」に「さようなら」と書き込み、自ら命を絶った。その投稿には何百万ものコメントが寄せられ、ほどなくしてそこは鬱を抱える人々がオンラインで集う場になった。 ユーザーたちは、声に出して言えないことを吐露する場所という意味で「樹洞(じゅどう)」と呼んだ。そして、9年経った今でも、そこには毎日新たな書き込みがある。 ウェイボーのこうした書き込みを人工知能(AI)で検出し、自殺の危険性があるユーザーを特定しているのが「樹洞レスキュープロジェクト」だ。 オランダを拠点とする中国人コンピュータ科学者の黄智生が設計したアルゴリズムがもとになっており、仕組みはこうだ。 まず危険を察知したアルゴリズムが、その書き込みにフラグを立て、対話アプリ「WeChat(ウィーチャット)」のグループ機能でボラン
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