【ロンドン=近藤雄二】陸上男子100メートルの元世界記録保持者、ティム・モンゴメリ服役囚(34)(米)へのインタビュー記事を27日の英ザ・タイムズ紙が報じ、ドーピングに手を染めた理由が当時世界一だったモーリス・グリーン(米)を倒すためだったことを明らかにした。 米アラバマ州の刑務所内で同紙の質問に答えたモンゴメリは「グリーンが持っているもののすべてが欲しかった」と語り、1999年世界選手権でグリーンが優勝した後、ドーピングを決意したという。また、減刑が認められて早期出所ができれば、ロンドン五輪も狙いたいとしている。 2002年に100メートルで9秒78の世界新を出したモンゴメリは05年にドーピング違反が確定して記録抹消、2年間の資格停止となり、引退。06年には詐欺と資金洗浄の罪で起訴され、08年10月にはヘロイン売買の罪で5年の禁固刑を言い渡されるなど、転落の一途をたどった。