接客する角屋文隆さん。家業を継いでから若い客が大幅に増えた=東京都品川区で2022年5月27日午後11時59分、飯田憲撮影 東京・品川の、ある老舗銭湯が「熱い」変化を遂げている。コロナ下にもかかわらず、ここ3年間で客は倍増。以前はほとんど来なかった20~30代が、客の4割を占めるまでになった。秘密は、3年前から本格的に番台に座る角屋文隆さん(36)にある。名刺の肩書は「風呂(プロ)グラマー」。一体どんなプログラムを組んだのか。 住宅街の一角にたたずむ、創業1950年の「金春湯(こんぱるゆ)」。午後3時半の開店とともに、ホームページ(HP)には店内の混雑状況が表示される。番台に備えつけられたタブレットで来店客の情報を入力すると、HPに反映される仕組みだ。 「コロナで混み具合を気にするお客さんのニーズに合わせて導入しました」。こう話す角屋さんは3年前に家業を継いだが、直前まで光学機器メーカーの