中国で車を運転しながらラジオを聞くと、「とてもドイツ的」というキャッチフレーズが何度も流れてくる。ドイツと言えば「謹厳」というのが中国人の第一印象だ。自動車から爪切りまで、中国人はドイツ製を非常に高く評価しており、ドイツの「国民性」に至っては神格化すらさせている。自分たちが中国人の心の中で超俗した存在になっていることを、8000万人のドイツ人は知りもしないだろう。 青島の下水道のデマ 中国人がドイツ製に対して「迷信」を持っていることは、以下の2つのデマからもうかがい知ることができる。中国国内の大都市で冠水が発生するたびに微博(ウェイボー、中国版Twitter)や微信(Wechat、中国版LINE)には、次のような都市伝説が流れる。 「青島で都市型水害が滅多に起こらないのは、青島には100年前にドイツの植民地だったときに造られた下水道システムがあるからだ」。 この話には補足がある。ドイツ人は