鶏のメスとして生まれるはずの卵をオスの卵に性転換することに、北海道大の研究チームが成功したと発表した。 黒岩麻里(あさと)准教授(生殖発生学)らが12日付の米科学アカデミー紀要電子版で公表した。 黒岩准教授らのチームは、鶏の生殖腺で働く「ヘモゲン遺伝子」が、鶏の精巣で活性化していることを突き止めた。そこで染色体上はメスである鶏の卵に、この遺伝子を注入したところ、卵巣になるはずの生殖腺が精巣に発達し、メスの卵33個が、すべてオス化したことを確認した。今後、この遺伝子の働きを止めてオスの卵をメス化することに成功すれば、鶏卵の生産性向上に貢献する可能性があるという。